BYDは、「ブリュッセルモーターショー2025」で欧州市場向けの新型コンパクトSUV『ATTO 2』を発表した。ATTO 2は、BYDの欧州ラインナップで最もアクセスしやすいSUVに位置付けられている。SNSではそのデザインに注目が集まっている。
ATTO 2は、コンパクトな車体サイズと俊敏な操作性を兼ね備えつつ、BYDの象徴的な技術のブレードバッテリーと最先端のCell-to-Body構造を採用。キャビン内には最新のスマートテクノロジーを搭載し、高水準の標準装備を誇る。
ボディサイズは全長4310mm、全幅1830mm、全高1675mm。日本にも導入されている『ATTO 3』と比較して145mm短く、45mmスリムになっている。一方で、ホイールベースは2620mmと比較的長く設計されており、室内空間の確保と短いオーバーハングによるSUVらしい外観の両立を図っている。

パワートレインには、フロントに搭載された130kWの電気モーターを採用。バッテリー容量は45.1kWhと58.8kWhの2種類が用意され、WLTPサイクルでの航続距離はそれぞれ312kmと420kmとなっている。
ATTO 2は、BYDのコンパクトモデルとしては初めてCell-to-Body構造を採用したことだ。この構造では、バッテリーパックの上部カバーが車内の床面として機能し、優れたパッケージングと高い車体剛性を実現している。ブレードバッテリーには、リン酸鉄リチウム(LFP)を正極材料として使用。従来のリチウムイオンバッテリーと比較して、安全性と耐久性が向上しているほか、コバルトやニッケルを100%使用していない点も特徴だ。
内装デザインは、シャープなスタイリングとプレミアム素材を組み合わせ、広々とした空間と巧みに統合されたテクノロジーを特徴としている。パノラマガラスルーフを採用し、全ての乗員に豊富な自然光をもたらす設計となっている。

X(旧Twitter)では特にそのデザインについて多くのコメントが寄せられている。「(ヒョンデ)インスター並みに破壊力あるなぁ」「デザインもどんどん洗練されてきてる」や「デザイン見ると、垢抜けてきたなあと思う」「“中華”感が薄くていいね」「かなりシンプルになって好ましい」など、好印象な意見が目立つ。
また「全幅1830mmは結構大きいな」や「ATTO 3に対してコンパクトに見えない」など、サイズ感を気にするコメントもみられた。
ATTO 2は、都市部での使用に適したコンパクトなサイズでありながら、SUVの特徴である高い乗車位置と充実した装備を求める顧客をターゲットとしている。欧州では2月に発売される予定だ。欧州で勢力を拡大しつつある中国製EVに対する市場の反応に注目だ。