◆ハーレー女子がバズワードに
「ハーレーダビッドソンは絶好調です。社内では“いまハーレーが来ているんじゃないか”って話しています」
「有名人からも“購入したい”という問い合わせが多くなっていますし、男性だけでなく女性からも高く支持され、“ハーレー女子”というバズワードとなって流行っています」
東京モーターサイクルショーで開いたプレスカンファレンスでそう話すのは、ハーレーダビッドソンジャパンの野田一夫代表取締役社長だ。コロナで落ち込んだ販売台数を昨年V字回復させ、1万台を超えて輸入二輪ブランドでのトップセールスを記録した。野田氏はさらにこう続ける。
「今年は創業120周年の節目。より良い商品と体験をお客様にお届けし、この勢いを維持、改めて飛躍の年にしてもっと伸びていきたいと考えています」

そう言って紹介したのが、ブース内に展示する4つのモデル。野田氏によると、こうだ。
「まず『ナイトスタースペシャル』。このモデルを一言で申し上げると、“異次元の軽快な走り”と“クールなデザイン”、それとセグメントにおけるトップレベルの装備を揃えた新しい世代の水冷のスポーツスターと言えます」
「バリアブルバルブタイミング機構を備えた水冷の975ccエンジン。“レボリューションマックス975T”と呼んでおりますが、なんせトルクが強い。最新世代のクリーンなエンジンを搭載しています」
「軽量化に力を入れておりまして、例えば燃料タンクがシートの下にあり、従来の位置にあるのはエアクリーナーカバー。こうした徹底的な軽量化によりまして、重量バランスがめちゃくちゃいいんです! また、70年代のレインボーラインにインスパイアされたタンクバッジを採用しているのも見逃せません」

さらに実車を前に、装備面の充実ぶりを自らのスマートフォンを用いてアピールしてくれる。メーターディスプレイとスマホがBluetoothでリンクされ、画面上にナビアプリが表示された。音声案内もヘッドセットで聞くことができるのだ。
ミュージックプレイヤーを再生すれば、お気に入りの音楽を聴くこともできるし、電話にも対応可能。ラインナップではスポーツモデルという位置づけながら、快適性や機能性を向上する先進装備を誇っている。
◆伝統の空冷Vツインは2000ccに迫る!

「筋肉質なモダンチョッパー」と紹介したのは『ブレイクアウト』だ。伝統の空冷Vツインエンジンは排気量を1868→1923ccにスケールアップ。燃料タンクの容量も13.2リットルから18.8リットルへ拡大し、航続距離を100km程度伸ばした。
オートクルーズコントロールを標準装備し、ロー&ロングでたくましい車体はクロームパーツをふんだんに使ってドレスアップしている。

また、ハーレーダビッドソンはクルマのMT免許で運転することができるトライクを純正でラインナップしているが、シリーズにニューモデルが加わった。デュアルヘッドライドが個性的なフロントマスクを演出するシャークノーズフェアリング。これをフロントに持つ『ロードグライド3』だ。
「バイクの免許は持っていないけれど、ハーレーに乗りたいと言われる人には、こちらのトライクに乗っていただきたい」と、野田さんは言う。
◆超希少! 創業120周年モデル

ステージ上には、創業120周年を記念するアニバーサリーモデルが並んだ。
「合計7台の車両を準備し、生産台数はそれぞれ3000台程度ですから、日本への割り当てはわずか100台、少ないものですと30台くらい。正規販売店は100店舗ちょっとありますので、お店に1台あるかという希少モデルとなりますので、興味のある方にはお早めにお求めいただければと思います」

「商品だけでなく、その商品を通じて楽しんでいただくということについても力を入れております。一番大きなイベントは富士スピードウェイを借り切っておこなう“ブルースカイヘブン”です。例年、F1もおこなわれるコースをバイクでパレードするというのが醍醐味で、今年も8月26日~27日に開催予定です」
ハーレーダビッドソンジャパンは夏の“ブルースカイヘブン”へ向け、入場無料で誰でも参加できる『ブルースカイミーティング』を4月22日(土)に福岡市ヨットハーバー隣接駐車場、また5月13日(土)には日光霧降高原大笹牧場で開催する。