往年のファンにとってはたまらない「トヨタ・チーム・ヨーロッパ」という文字が踊るST165型『セリカ』。東京オートサロン2023にトヨタが出品した車両だが、実は現役バリバリのラリーカーだ。

1986年に4代目セリカの四輪駆動モデル「GT-FOUR」として追加された車両が、このST165型だ。スキーの相棒としてヒットした本車だが、ラリー競技の世界でも成功を収めている。1988年に世界ラリー選手権(WRC)にデビュー。1990年にはスペイン人のカルロス・サインツ選手によるドライビングによって初めてのワールドチャンピオンを獲得する。トヨタのみならず、日本車初の快挙だった。

今回登場したセリカは、現在のトヨタWRCチームを率いるヤリ-マティ・ラトバラ代表の私物。ラリードライバーとして活躍したラトバラ代表は、母国フィンランドに20台もの車を所有しており、このセリカはそのうちの1台とのこと。1990年式のカスタマーモデルだが、現在でもヒストリックラリーに参戦して優勝するなど、製造から30年以上を経過した今もなお、現役として活躍している。