DSの大型サルーン『DS 9』に高性能PHV、パワーは360馬力…フランス発表

EVモードは最大47km

バッテリー残量をキープする「E-Save」機能

ボディサイズは全長が4930mm

「DS LOUNGE」と呼ばれるインテリアコンセプト

DS 9 E-TENSE
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DSは8月24日、『DS 9』のプラグインハイブリッド車(PHV)、『DS 9 E-TENSE』の高性能グレード、「4×4 360」をフランス本国で発表した。現地ベース価格は、6万6500ユーロ(約860万円)と発表されている。

現行DSのラインナップにおいて、既存の『DS 7クロスバック』と『DS 3クロスバック』はSUVだが、DS 9は大型サルーンとなる。DS 9は欧州を皮切りに順次、グローバル市場に投入される予定だ。

EVモードは最大47km

DS 9に設定される電動パワートレイン車が、DS 9 E-TENSEだ。「E-TENSE」はすでに、『DS3クロスバック』と『DS7クロスバック』に用意されている。DS3クロスバックのE-TENSEはEV、DS7クロスバックのE-TENSEは、プラグインハイブリッド車(PHV)だ。DS 9のE-TENSEは、PHVとなる。

DS 9 E-TENSEの高性能グレード、「4×4 360」の場合、直列4気筒ガソリンエンジンが最大出力200hp、モーターはフロントが最大出力110hp、リアが最大出力113hpを発生する。エンジンとモーターを合わせたシステム全体で、360hpのパワーと53kgmのトルクを引き出し、4輪を駆動する。トランスミッションは8速ATの「EAT8」で、モーターと一体設計された。最高速は250km/h(リミッター作動)となる。

バッテリーは、蓄電容量11.9kWhのリチウムイオンだ。走行モードは、ゼロエミッションモード、エレクトリックモード、スポーツモード、ハイブリッドモードの4種類から選択できる。EVモードのゼロエミッションモードでは、最大47kmをゼロエミッション走行できる(WLTP複合モード)。この効果で、燃費は55.5km/リットル、CO2排出量は41g/km(いずれもWLTP計測)とした。バッテリーの充電は、出力7.4kWのチャージャーで、およそ1時間30分で完了する。ゼロエミッションモードの最高速は140km/hとした。DS 9 E-TENSEDS 9 E-TENSE

バッテリー残量をキープする「E-Save」機能

システム起動時には、常にエレクトリックモードが自動的に選択される。ハイブリッドモードは状況に応じて、電気100%、ガソリンエンジン100%、または2つを組み合わせて、最適に制御する。スポーツモードでは、アクセルペダル、ギアボックス、ステアリング、アクティブサスペンションのコンピューターを調整することにより、エンジンと電気モーターを組み合わせた走行状態から、利用可能な電力を最大限に活用する。

DS 9は減速やブレーキ時のエネルギーを回生して、バッテリーを充電するシステムを採用する。ギアセレクターを「B」にすると、強めの回生ブレーキが作動する。さらに、「E-Save」機能は、ドライバーが欧州の低排出車専用エリアに行く場合、ゼロエミッションモードで走行するために、バッテリー残量をキープする。

4×4 360グレードのブレーキシステムは、4ピストンキャリパーで強化した。ローター径は、フロントが380mm、リアが290mmだ。「DSアクティブスキャンサスペンション」と20インチホイールを標準装備している。

ボディサイズは全長が4930mm

DS 9のボディサイズは、全長が4930mm、全幅が1850mm。車台には、DSが属するステランティスの「EMP2」アーキテクチャの新バージョンを使用する。ロングホイールベースによって、とくに後席乗員のためのスペースを追求している。

DS 9は、3ボックスサルーンだ。そのデザインは、急傾斜したリアウィンドウ、ファストバックスタイルの洗練されたシルエットが特長になる。DSの最新のデザイン言語を導入しており、「DS WINGS」と呼ばれる表現力豊かなフロントマスクには、立体的なパラメトリックグリルが配された。このグリルには、ダイヤモンド仕上げが施されている。

切れ目のないラインは、グリルからボンネット、フロントガラス、ルーフを越えて、トランクリッドへと続く。 ボディサイドでは、フロントのヘッドライトからテールランプへと伸びるラインが特長だ。このキャラクターラインは、ボディ同色のフラッシュフィッティングドアハンドルと、ブラックルーフによって強調されている。

リアは、フェンダーやトランクリッドに滑らかなラインを採用した。チゼル状のテールランプが立体的な効果を発揮する。1930年代のフランスのコーチビルダーのデザイン要素に敬意を表して、セイバーが配される。スリムなハイマウントストップランプが装着された。DS 9 E-TENSEDS 9 E-TENSE

「DS LOUNGE」と呼ばれるインテリアコンセプト

2900mmのホイールベースを備えたDS 9は、後席乗員に広大なスペースをもたらす、と自負する。後席には、シートヒーター&クーラー機能、マッサージ機能が付く。センターアームレストには、USBポートを内蔵した収納スペース、マッサージシートのコントロールスイッチが配される。マルチカラーのウェルカムライトも装備されている。

インテリアには、「DS LOUNGE」と呼ばれるコンセプトを導入した。前席と後部のすべてのシートで、高い快適性を追求している。

ナッパレザーで覆われたダッシュボードや、DSブランドならではのウォッチストラップデザインのシートを採用した。クリスタル型のタッチセンシティブボタン、アルカンターラ仕上げのルーフライニングとサンバイザー、レザー仕上げのドアハンドルも装備されている。

《森脇稔》

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