ポルシェ タイカン クロスツーリスモ、8週間の大陸間テスト…5つの異なる気候帯を走破

タイカンよりもオフロードテイストを強調したデザイン

「グラベルモード」を標準装備

泥だらけの車両をワールドプレミアに登場させた狙い

ポルシェ・タイカン・クロスツーリスモ のプロトタイプ
  • ポルシェ・タイカン・クロスツーリスモ のプロトタイプ
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ポルシェは3月6日、『タイカン クロスツーリスモ』(Porsche Taycan Cross Turismo)の3月4日のデジタルワールドプレミアに先駆けて、プロトタイプによる8週間の大陸間テストを実施した、と発表した。

タイカンよりもオフロードテイストを強調したデザイン

タイカン クロスツーリスモのエクステリアは、2018年春にスイスで開催されたジュネーブモーターショーで発表されたコンセプトカーの『ミッションEクロスツーリスモ』に従ってデザインされた。そのシルエットは、ポルシェのデザイナーが「フライライン」と呼ぶ、後方に向かって傾斜するルーフラインが特徴だ。

『タイカン』よりもオフロードテイストを強調したデザインを採用する。ホイールアーチトリムが追加されており、専用デザインの前後バンパーとサイドシルが装備された。「オフロードデザインパッケージ」の一部として、フロントバンパーとリアバンパーのコーナーとシルエンドに専用フラップが装着できる。これは、エクステリアを際立たせるだけでなく、飛び石からも車体を保護するという。

4ドアEVスポーツカーのタイカン同様に、800Vアーキテクチャーによるエレクトリックドライブを採用している。さらに、4WDとアダプティブエアサスペンションを備えた新しいシャシーが、オフロードでのダイナミクスを追求する。タイカン クロスツーリスモは、後席乗員のために47mm拡大したヘッドルームと、大型テールゲートから積み込み可能な1200リットル以上の荷室容量を備えている。

「グラベルモード」を標準装備

全車に4WDとアダプティブエアサスペンションを備えたシャシーを標準装備した。オプションのオフロードデザインパッケージは、最低地上高を最大30mm引き上げることが可能。タイカン クロスツーリスモはオフロード地形の走行にも対応しており、標準装備の「グラベルモード」がラフロード走行への適合性を向上させているという。

シリーズの頂点に位置するのが、「タイカンターボクロスツーリスモ」。モーターの最大出力は625psで、ローンチコントロール時のオーバーブースト時には、最大出力が680psに引き上げられる。

この効果もあって、タイカンターボクロスツーリスモは、0~100km/h加速3.3秒、最高速250km/hの性能を発揮する。1回の充電での航続は、最大452km(WLTP計測)としている。

泥だらけの車両をワールドプレミアに登場させた狙い

ポルシェはこのタイカン クロスツーリスモの3月4日のデジタルワールドプレミアに先駆けて、プロトタイプによる8週間の大陸間テストを実施した。世界から選ばれたジャーナリストが、米国の砂漠、冬のノルウェーの凍った荒野、英国のオフロード、オランダ・アムステルダムの狭い石畳、ドイツの速度無制限のアウトバーンで、タイカン クロスツーリスモのプロトタイプをテストした。

テストの舞台として、米国、ノルウェー、英国、オランダ、ドイツの5か国が選ばれたのは、これら5か国がタイカンの主要市場であるためだ。また、5か国が、異なる気候帯にあることも選ばれた理由となった。

タイカン クロスツーリスモのプロトタイプは、北半球の厳しい地形のいくつかを2か月間かけて走破した。そして、プロトタイプの1台が、テスト走行時に付着した車体の汚れもそのままに、タイカン クロスツーリスモのデジタルワールドプレミアに登場した。

ポルシェのメイク・ウィーンコッター氏は、「ワールドプレミアのステージでは通常、ピカピカの新車が登場する。しかし、タイカン クロスツーリスモのプロトタイプには、さまざまな大陸や気候帯で、さまざまな種類の汚れが付着した。これらはすべて、車のストーリーを伝えるために、あえて残しておいた」と語っている。

《森脇稔》

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