ジャガー、フルEVブランドに 2025年から

ジャガー初のEVが「I-PACE」

XJの後継モデルのEV化は見送りに

タタグループとの協業を強化

ジャガー・ランドローバー(Jaguar Land Rover)は2月15日、新グローバル戦略の「REIMAGINE」を発表し、ジャガーを2025年からフルEVブランド化すると発表した。

ジャガー初のEVが I-PACE

現行ジャガーのEVには、ブランド初のEVの『I-PACE』がある。同車のEVパワートレインは、モーターを前後アクスルに搭載し、4輪を駆動する。2個のモーターは合計で400psのパワーと、71kgmのトルクを引き出す。前後重量配分は、50対50と理想的なバランスを追求した。強力なモーターの効果で、I-PACEは0~100km/h加速4.8秒のパフォーマンスを実現している。

バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は90kWhと大容量だ。1回の充電での航続は、最大で470km(WLTP計測モード)の性能を備える。DC100kWの急速チャージャーを使えば、約127kmの走行分を、およそ15分で充電できる。家庭用の出力7kWの ACウォールボックスを使用した場合、およそ13時間で充電できる。

このI-PACEに続く形で、ジャガーは2025年から、全モデルラインナップを順次、フルEVにする計画だ。将来のジャガーモデルは、純粋な電動アーキテクチャのみをベースとして開発されるという。ジャガーは2030年までにフルEV化を完了し、新車販売の100%をEVにすることを目指している。

XJの後継モデルのEV化は見送りに

一方、フラッグシップサルーンの『XJ』の後継モデルのEV化は、今回の新グローバル戦略では見送られることになった。ジャガーカーズは2019年7月、英国キャッスル・ブロムウィッチ工場で最初に生産されるモデルが、ジャガーXJの次世代フルバッテリーEVになると発表していた。

XJは過去50年間にわたり、ビジネスリーダー、著名人、政治家、王室など多くのユーザーに納車されてきた。現行の8世代目XJは、英国で設計やエンジニアリング、生産を行い、世界120か国以上に輸出されてきた。

ジャガーは、50年もの間、業界初のイノベーションを多く生み出してきたXJは高く評価されてきた、と自負する。次世代のXJにも、歴代の優美なデザイン、インテリジェントなパフォーマンス、人々を魅了するラグジュアリーさなどの特徴を受け継いでいく予定だったという。

また、XJ後継の新型フルバッテリーEVの開発には、I-PACEを手がけたデザインチームや製品開発のスペシャリストたちが参加することになっていた。

タタグループとの協業を強化

しかし今回、ジャガーカーズはジャガーXJの後継モデルのEV化を白紙撤回した。ジャガーは変革期を経て、2020年代の半ばから、次世代のデザインとテクノロジーを備えたフルEVのブランドに変わる予定だ。ジャガーカーズによると、ジャガーブランドが独自の可能性を追求しようとしているため、計画されていたジャガーXJ後継車のEV化を白紙撤回したという。

ジャガー・ランドローバーは現在、インドに本拠を置くタタグループの傘下にある。今後、タタグループとの緊密なコラボレーションにより、持続可能性を高め、排出量を削減するとともに、次世代のテクノロジー、データ、ソフトウェア開発のリーダーシップにおけるノウハウを共有していくという。

ジャガー・ランドローバーのティエリー・ボロレCEOは、「ジャガー・ランドローバーのビジョンは明確だ。最も目の肥えた顧客のために、世界で最も望まれる高級車とサービスを提供していく」と述べている。

《森脇稔》

編集部おすすめのニュース

特集

おすすめのニュース