【INDYCAR】ホンダ、シビックタイプR 改良新型のペースカー発表[動画]

エンジン冷却性能を高める新デザイン

強化されたサスペンションとブレーキ

赤いバケットシートを装備

北米仕様の2.0ターボは最大出力306hp

ペースカーにはHPDのサーキット向けパーツを装着

ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー
  • ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー
  • ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー
  • ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー
  • ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー
  • ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー
  • ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー
  • ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー
  • ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー

ホンダの米国部門は8月27日、『シビックタイプR』(Honda Civic Type R)改良新型をベースにした「インディカー・シリーズ」のペースカーを発表した。

改良新型シビックタイプRは、米国で2017年に発売されて以来、初の本格改良を受けたモデルだ。乗り心地やハンドリング、ブレーキ性能、エンジン冷却性能などのアップグレードが施されている。

エンジン冷却性能を高める新デザイン

改良新型のエクステリアは、バンパーカットアウト部分にボディカラーのアクセントが追加された新デザインのバンパーを装備する。さらに、開口部が13%大きくなった新デザインのフロントグリルを採用した。これは、改良されたラジエーターとの相乗効果で、サーキット走行などでのエンジン冷却性能を向上する。ホンダによると、エンジン冷却水の温度を最大18度低下させるという。

大型化されたフロントグリル開口部に起因するフロントダウンフォースのわずかな減少は、バンパーの下に新デザインのフロントスポイラーを装備することで解消した。フロントバンパー両端には、新たにリブ付きセクションが設けられた。ボディカラーには、新色として、ブーストブルーが設定されている。ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカーホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー

強化されたサスペンションとブレーキ

改良新型では、サスペンションを応答性とシャープなハンドリングを求めて再チューニングした。アダプティブダンパーシステムの制御ソフトウェアは、路面状況を10倍高速でセンシングできるようにした。これにより、ダンパーのレスポンスが改善され、操縦性と乗り心地の両方が引き上げられた。アンダーBアームのリアブッシュを強化し、コーナリング時のトーイン性能も向上させた。フロントは、コンプライアンスブッシュを縦方向に10%剛性アップ。新しい低摩擦ボールジョイントにより、鋭いステアリングフィールを追求している。

シングルピースのフロントブレーキローターは、耐フェード性を高め、バネ下重量を減らしてブレーキ性能を向上させる目的で、2ピースのローターに変更された。より耐フェード性の高いブレーキパッドも採用した。ブレーキペダルは、ブレーキ作動する前の遊びを、およそ17%減らし、ダイレクト感を高めた。さらに、新しいフロントブレーキシステムにより、バネ下重量が片側1.1kg、合計で2.2kg削減され、乗り心地とハンドリングの両方のパフォーマンスを向上させている。

赤いバケットシートを装備

改良新型のインテリアには、新デザインのアルカンターラ仕上げのステアリングホイール、スエード製シフトブーツを備えた新デザインのシフトレバーが装備された。新しいシフトレバーの形状は、1997年に登場した初代シビックタイプRを連想させるものとした。このシフトレバーには、シフトフィールと精度を向上させるために、90gのウェイトを内蔵している。赤いバケットシートも装備された。

また、改良新型には、「アクティブ・サウンド・コントロール(ASC)」が追加された。オーディオシステムのスピーカーを通して作動するASCは、すべての運転モードでのスポーツ走行時に、耳に届くエンジンサウンドをよりスポーティにしてくれる。ホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカーホンダ・シビックタイプR改良新型のインディカー・シリーズのペースカー

北米仕様の2.0ターボは最大出力306hp

ボンネットの下には、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリン「VTEC」ターボエンジンが搭載される。北米仕様の場合、最大出力は306hp、最大トルクは40.8kgmを引き出す。クロスレシオの6速MTとLSDを介して、前輪に駆動力が伝達される。

ドライバーは3つのドライブモードとして、「コンフォート」、「スポーツ」、「+ R」が切り替えられる。選択したモードに応じて、サスペンションの硬さ、ステアリング、スロットルレスポンスが変化する。ホンダによると、これらのドライブモードと洗練されたデザインは、ワインディングやサーキットにおいて、スリリングなパフォーマンスを発揮するという。

ペースカーにはHPDのサーキット向けパーツを装着

ホンダの米国部門は、このシビック タイプR改良新型をベースにしたインディカー・シリーズのペースカーを発表した。このペースカーには、「ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)」が開発したサーキット向けパーツを装着する。

HPDは1993年、アメリカンホンダの子会社として設立された。以来、ホンダとアキュラの両ブランド車で、モータースポーツに参戦する顧客を支援してきた。 HPDは現在、北米におけるホンダとアキュラの高性能レースプログラムのすべてを統括している。HPDはレースエンジン、シャシー、パフォーマンスパーツの設計と開発、およびテクニカルサポートとレースサポートを行っている。

シビック タイプR改良新型をベースにしたインディカー・シリーズのペースカーでは、ブレーキをHPDの「ブレーキパッケージ」で強化した。ブレーキパッケージには、競技用ローター、レーシングパッド、ステンレス製ブレーキラインが含まれている。

また、インテリアには、ロールケージと4点式レースハーネスが組み込まれた。ボディカラーは、ブーストブルーをベースに、車体後部をホワイトで仕上げた専用の「グラフィックスパッケージ」を装着した。フラッシュライトも装備されている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集