GMは、モータースポーツにAIを導入し、レース戦略を革新していると発表した。
自動車レースは、ドライバー同士、マシン同士が実時間で競い合う究極のアナログ競技だ。100年前と変わらず、フィニッシュラインを一番に通過することが目標。しかし、人工知能(AI)と機械学習が、GMのレース活動において、重要な役割を果たすようになっている。NASCARからインディカーまで、AIがGMのレース支配を後押ししているのだ。
トップレーサーは決して一人で戦っているわけではない。一流のレースチームには、マシン、ドライバー、競合他社、コースコンディションを監視する数十人のエキスパートがおり、そのデータを基にリアルタイムでレース戦略を練っている。一部のレースシリーズでは、車載テレメトリー機器の使用が認められており、車両情報をレースチームにリアルタイムで送信し、マシンのパフォーマンスを秒単位で把握できる。ドライバーは車載無線を通じてピットのチームメイトと常に連絡を取り合い、アナリストはラップタイムを追跡し、交通状況やクラッシュを監視している。
その結果、人間が実時間で評価できる以上の膨大なデータが常に流れ込んでくる。そこで、規則で許可されている場合、GMはAIをレースチームの一員として活用している。