【ベントレー コンチネンタルGT 新型試乗】1000キロの旅路でもドライバーを冷静かつ快適でいさせてくれる…九島辰也

諦めていた国内長距離ドライブが実現

静粛性の高さに3代目の進化を感じた

ベントレー推奨のドライブモード“B”が悪いわけがない

ベントレー コンチネンタルGT
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『コンチネンタルGT』の“GT”はグランドツアラーを意味している。2+2クーペのパッケージングはそこから生まれた。もちろん、その礎になるのは戦前から綿々と続くベントレーのレーシーなスピリット。ハイパフォーマンスなエンジンとそれを受け止めるプラットフォームとシャシーが揃ってこのブランドは成立する。

諦めていた国内長距離ドライブが実現

先般そのコンチネンタルGTを駆ってロングドライブに出かけた。東京から静岡、名古屋を経て京都までの往路とその復路。合計1000キロのグランドツーリングである。目的はグランドツアラーとしての快適性をテストすること。海外試乗ではヨーロッパで500キロ走ることもあるが、国内を長距離走る機会はほとんどない。オーナーにでもならない限り難しいだろうと諦めていたのだから嬉しいチャンスだ。

クルマは12気筒エンジン搭載のコンチネンタルGT。V8エンジン車もアメリカで先行発売されているが、日本上陸はもう少し先のようだ。これまでの流れだとよりハンドリングマシン化しているV8の走りも相当期待できる。そちらもテストドライブ出来次第レポートするので、お待ちを。

静粛性の高さに3代目の進化を感じた

さて、3世代目となったコンチネンタルGTだが、エンジンは6リットル W12 TSIを搭載する。要するにツインターボで、最高出力は635ps、最大トルクは900Nmを発生させる。トランスミッションはデュアルクラッチの8速AT、駆動方式はAWDで足回りはエアサスペンションを装着する。と、スペックだけを連ねるとこれまでと変わらない。が、デザイン、ディメンションが変更された新型はこれまで以上に洗練された走りをする。キャビンは落ち着いた大人の世界といったところだ。

それを強く感じるのは静粛性の高さ。窓を閉め高速道路を巡航していると、キャビンは外界と遮断されたよう。ロードノイズと風切り音は小さく、オーディオのボリュームをかなり絞った状態で音楽を楽しめる。ノイズが少ないのはグランドツーリングで疲れない要素の一つだ。

ベントレー推奨のドライブモード“B”が悪いわけがない

乗り心地と操作系フィーリングは4種類に切り替えることができる。“スポーツ”と“コンフォート”、それとベントレーが推奨する“B”、あとはオーナーがハンドリングや乗り心地をそれぞれ自由に選択する“カスタム”である。

今回感じたのは“コンフォート”の優位性。優しい乗り心地とシフトタイミングの早さからすると、ロングドライブではいい面が多い。ドライブが疲れなく、かつ省燃費にも役立つからだ。他のモードに比べて液晶メーター内に表示される後続可能距離の減り方が遅いことにも気づいた。エコモードのないベントレーでは役立つ。でもって比叡山ドライブウェイや嵐山高雄パークウェイでは“スポーツ”を楽しむ。急にエキゾーストサウンドが変わるから面白い。ベントレーブランド本来の姿を味わえる。

コーナリングでのキビキビ感はすごい。基本的にはニュートラルステアだ。そしてリアアクスルへのトルク配分を多くすることで、FR的フィールを出す。

ただ、ここ数年“B”ポジションを気に入っている。“スポーツ”と“コンフォート”の間をとったいいとこ取りだ。思うに乗り心地は“コンフォート”に近く、ハンドリングは“スポーツ”寄りな気がした。要するにクルマを走らせる広い領域で気持ちがいい。まぁ、ベントレーが推奨するのだから悪いわけがないのだが、個人の好みだろう。そしてその先に“カスタム”があると言うわけだ。

そんなこんなで1000キロ走ってもこのクルマはドライバーを冷静かつ快適でいさせてくれる。まさに、疲れ知らずのグランドツアラー。おかげで京都の神社仏閣を散策する時間も体力もあった…。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。『Car EX』(世界文化社 刊)副編集長、『アメリカンSUV』(エイ出版社 刊)編集長などを経験しフリーランスに。その後メンズ誌『LEON』(主婦と生活社 刊)副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの"サーフ&ターフ"。 東京・自由が丘出身。

《九島辰也》

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