タイの首都バンコク近郊で11月29日から開催されている「タイランドモーターエクスポ2019」。そこでの注目モデルの1台が、フルモデルチェンジしたホンダ『シティ』だ。
シティと聞けば1980年代から90年代前半にかけて日本で販売されていたコンパクトハッチバックを連想するかもしれないが、現在のシティはそれとは別物。コンパクトな4ドアセダンである。
このシティ、実は日本では異なるネーミングでタイからの輸入車としてこれまで導入されている。2代目が『フィットアリア』、4代目が現在も販売している『グレイス』だ。いずれも「フィットのセダン」という印象が強い。
しかし実車を見ると、5代目となる新型はそんな従来モデルと方向性が大きく異なることに気づく。エクステリアデザインからして新型フィットの面影はまったくないし、新型フィットの自慢のひとつである極細のAピラーも採用していないのだ。
パワートレインも日本のフィットとは異なる1.0リットルの3気筒VTECターボで、ショー会場では「シティターボ」という日本人にはちょっと懐かしいキャッチも使われていた。
現地価格(付加価値税なども含めた表示)は57万9500バーツ(約210万円)~73万9000バーツ(約268万円)。この新型シティは世界戦略車で、タイを皮切りに世界約80か国で販売する見込みだという。ただし、日本導入は現時点では決まっていない。