【マツダ3 新型 試乗】ちょっとヤンチャな一面も垣間見せてくれる、走って楽しいセダン…まるも亜希子

マツダ3 新型 セダン(SKYACTIV-D 1.8)
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ファストバックとセダンのボディサイズの差は、全長4460mm、全幅1795mmは変わらず、全高がセダンの方が5mm上がって1445mmになることだけだ。でも人間の目で見ると、同じクルマとは思えないほどに印象がガラリと変わる。モダンさや躍動感が強めのファストバックに対して、セダンはやっぱり落ち着きやエレガントさが強まって、サイズも少しだけ大きく感じられた。

ファミリーユースならセダンの方がオススメ

以前にクローズドコースで試乗したセダンはガソリンエンジンのSKYACTIV-G 2.0を搭載していたが、今回一般道で試乗するのはクリーンディーゼルのSKYACTIV-D。1.8L直列4気筒のディーゼルターボに、6速ATを組み合わせた2WDモデルだ。最近はメルセデスベンツの新型『Aクラス』のクリーンディーゼルなど、言われなければわからないほど静かで振動も少ないディーゼルコンパクトが出てきているが、マツダ3はスタートボタンを押すとカラカラとしたディーゼルらしい音が響き、室内にいてもそれは明らか。ただ振動は抑えられて、アイドリング中にも大きなブルブルは伝わってこない。

インテリアの上質感は高く、シックで大人っぽい印象だが、『デミオ』のホワイトレザーインテリアで感じたような驚きはなく、タービンから発想を得た斬新なエアコンルーバーを備える新型Aクラスのような個性も薄いので、もう少し新世代マツダらしさが感じられる何かが欲しかった気もする。

とはいえ、骨盤がスッと自然に伸ばされるような姿勢がとれるシート、ステアリングやシフトレバーの感触の心地よさなどは、運転席に座るたびに満足感をもたらしてくれるはず。足元のペダル配置も考えられているので、マツダ3に座った後に他のクルマに乗り換えると、身体が不自然にねじれていることに気づいてしまうほどだ。

ファストバックでは頭まわりの圧迫感が強めだった後席も、セダンになると余裕ができて、大人がゆったりとくつろぐことができる。ファミリーユースで後席も頻繁に使うなら、セダンの方がオススメだ。後方視界もファストバックに比べると格段によくなる。

官能的でさえある加速フィール

走り出すと、ガソリンエンジンのファストバックより重量が60kgほど重くなるので、出足はかったるいのかと予想していたが、少し穏やかなくらいですぐにモリモリとしたトルクに押し出されていく。駐車場内を10km/h未満で走っていてもなめらかで、一般道に出ると1500rpmを超えたあたりからエンジンがイキイキし始めるよう。たった60km/hくらいまでの加速・減速の繰り返しにも、ちゃんと盛り上がりがあってその度にスカッとさせてくれる。そして高速道路へと入ると、マツダ3は弾けるように吹け上がって官能的でさえある加速フィール。ステアリングには剛性感がありつつやや軽快さも加わって、コーナリングでのしなやかなトレース感が気持ちいい。

実はクローズドコースでガソリンモデルのセダンに試乗した時には、もっと大人しくてコーナリングでの動きも穏やかな印象だった。それが今回のディーゼルモデルのセダンでは、ちょっとヤンチャな一面も垣間見せてくれる、走って楽しいセダンに印象が変わっている。エンジニアに聞いたところ、その違いはパワートレーンによるものではなく、ボディ形状の違いによるものではないか、とのことだったが、私個人の感覚ではパワートレーンの違いでもたらされたものだと感じる。

なのでもし、家族構成的にセダンを選ぶけれどスポーティな走りも楽しみたい、というならば迷わずディーゼルモデルのセダンをオススメしたい。ちなみに約90分の試乗で、高速道路と一般道が5:5ほどの割合(エアコンは25度オート設定)での実燃費は17.1km/Lと、ガソリンモデルを上回った。購入価格が約30万円ほどアップするので、燃費だけでその回収は難しいかもしれないが、満足度としては十分にクリアするのではないだろうか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌『ティーポ(Tipo)』編集者を経て、カーライフ・ジャーナリストとして独立。 現在は雑誌・ウェブサイト・ラジオ・トークショーなどに出演・寄稿する他、セーフティ&エコドライブのインストラクターも務める。04年・05年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本カー・オブ・ザ・イヤー(2005-2012等)選考委員、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

《まるも亜希子》

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