【スズキ Vストローム250 試乗】250ccでも堂々たるスタイル!“軽SUV”のような存在…青木タカオ

スズキ Vストローム250/ABS
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クルマは軽自動車の人気が高く、乗用車全体の販売台数の36%を占めているという。『Vストローム250/ABS』に乗ると、バイクも「軽二輪」つまり250ccでいいじゃないかという声が聞こえてきそうだ。

ちなみにバイクの場合、2018年の新車販売台数は小型二輪(251cc~)6万3220台に対して、軽二輪車(126~250cc)が5万7229台となっていて差は少ない。

さて、昨今の軽自動車がそうであるように、「Vストローム250/ABS」もまた立派としか言いようがない。特に今回試した純正オプション装着車は、トップケースやサイドケースが備わり、堂々たるスタイル。どっからどう見ても“アドベンチャー”バイクとしている。

もちろん、1000や650の兄貴分たちと並んだら、こぢんまりとしているだろう。ただし、そのかわりと言ってはなんだが、250ならではの軽快性、足着き性の良さ、そして優れるランニングコストがある。車検がなく、そもそも大型2輪免許がなくても乗れる手軽さは、大きな魅力といっていい。

オプション装着車で機能性アップ!

スズキ Vストローム250/ABSスズキ Vストローム250/ABS
水冷並列2気筒SOHC2バルブは低中速重視のトルク型で、街乗りがしやすいのも都市に住むライダーにジャストフィットする。ハンドル切れ角も36度と充分にあって、混雑した市街地もスイスイ行けて、大排気量モデルにはないイージーな感覚がリラックスを生む。

それでいながら車体はどっしりと落ち着きがあり、快適性もクラスを超えたものを感じさせる。「250ccにしては」という言葉が頭に付くが、長距離を乗っても疲労感が少ないし、高速巡航力もある。

制限速度を守って、つまり100km/h走行はトップ6速で7800rpmほど。最高出力24PSを8000rpmで発揮するエンジンだから、もはやピークに達しようというところだが、レッドゾーンの始まる1万500rpmまではジワジワと粘り強く力を振り絞り、頭打ちしてもうギブアップというレブ領域はもう少し先となる。

ちなみに「Vストローム250」の車体価格は57万240円、ABS付きになると60万2640円。これにもしオプションをフル装備すると、トータルでプラス9万2880円(別途取付費)となる。

■内訳=トップケースセット2万7000円、トップケースプレートセット6480円、サイドケースセット4万8600円、サイドケースプレートセット6480円、スリーケースロックセット4320円。※価格はすべて税込み。

容量23L、最大積載量3kgのトップケースにはヘルメットが入るし、左右各20L、最大積載量各3kgのサイドケースには旅の荷物が収まり、タフなツーリングへ出掛けられるのだ。

ダートも意外といける!

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前後17インチのオンロード寄りとした足まわりだが、クロスオーバースタイルがゆえにオフロードも走ってみたくなる。ダートに入ると、フラットな林道なら無難にこなしてしまうことがわかった。車体がコンパクトで扱いやすいエンジンだからこそ、無理をしてもなんとかなってしまうだ。

ただし、コンパクトなライディングポジションとなるようハンドルが絞り込まれ、スタンディングすると違和感が生じてしまう。未舗装路では着座してノンビリというのが現実的だろう。とはいえ、思いのほかダートも行けてしまうことは報告しておきたい。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
コンフォート:★★★
足着き:★★★★
オススメ度:★★★★★

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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