日産合弁のヴェヌーシアが新型SUV『T60』を発表、最先端のコネクト技術…広州モーターショー2018

T60と馬総経理(広州モーターショー2018)
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  • 馬総経理
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日産自動車と中国・東風汽車集団の合弁企業が運営するローカルブランドの「東風ヴェヌーシア」は11月16日に開幕した広州モーターショー2018で、新型SUVの『T60』を発表し、売り出した。

1.6リットルのガソリンエンジンを搭載、ヴェヌーシアのSUVとしてはエントリーモデルとなる。日産が「インテリジェントモビリティ」として展開する先進技術群のうち、コネクティビティに力点を置いており、クルマと自宅の家電などが相互操作できるシステムを開発、若年層ユーザーをターゲットとする。

このシステムは音声認識技術を使い、車室内でドライバーが様々な指示を出す対話式システムとして構築している。ナビゲーションや音楽などに加え、家庭のインテリジェント家電にもクルマから操作指示が出せ、帰宅前にエアコンのスイッチを入れるといったことができるようにした。

自宅からは市販のスマートスピーカーを通じ、音声によってクルマ側にエンジンの起動やエアコン操作などの指示が可能。音声ではなくスマホでも同様の相互操作ができるようにしている。ヴェヌーシアの商品開発幹部はこのレベルのコネクティビティの商品化は「中国では初めて」としている。

プレスカンファレンスでは8万5800元(約137万円)から11万8800元(約190万円)とした価格を公表、ローカルブランド間でも競争力ある設定にしている。記者団の取材に応じた東風ヴェヌーシアの馬磊総経理は、T60のコネクティビティについて「クルマとマイホームとのつながりができる。お客様には多彩な機能だけでなくシステムがもつエモーショナルな面も伝えていきたい」とアピールした。

日産は2018年から22年までの5か年計画で中国の新車販売を、100万台拡大させる方針を打ち出している。17年実績の152万台を約1.7倍に増やす高い目標で、ヴェヌーシアについてはこの間に3倍増を目指し、年販売を58万台規模に拡大させる計画を掲げている。馬総経理は「デザインなどブランド戦略の強化を進めている。中国市場には好機があり、(計画達成には)自信をもっている」と話した。

<取材協力:日産自動車(モーターショー視察)>

《池原照雄》

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