スズキは2月1日、軽自動車の主力車種『ワゴンR』シリーズを約5年ぶりに全面改良して発売した。6代目となる新モデルは、スポーティな「スティングレー」を含め、フロントマスクが全く異なる3タイプを揃えた。
月間販売計画は1万6000台。パワートレインは、通常のエンジンとマイルドハイブリッド車の2系列とし、ハイブリッドの最高燃費は33.4km/リットルと、軽自動車のワゴンタイプでは最高を確保した。
1993年に初代が登場したワゴンRは、軽市場でワゴンという新たなジャンルを切り開き、90年代半ばからは軽市場でのベストセラーも続けた。ただ、最近では全高の高い他社の「ハイトワゴン」にトップの座を譲っている。
都内で開いた発表会で、鈴木俊宏社長は新型での首位奪取への意気込みを聞かれたが、「1位を取るというより、3タイプで月間5000台ずつくらいを確保して台数を積み上げていきたい」と、やや控えめにコメントした。もっとも、軽自動車全体の販売シェアについては「競争だから1位を狙わないと2位、3位となってしまう。市場の多様性への対応など総合力でやっていきたい」と、こちらは首位奪取へのこだわりを見せた。