ガソリンエンジンがすべて新世代に刷新されたBMW『3シリーズ』。そのうち「330」はこれまでの「328」に代わるモデルで、4気筒2リットルと排気量は同等で、スペックは最高出力が+7psの252psに、JC08モード燃費も15.4km/リットルへと僅かながら向上させている。ともかく乗ってみて、驚いた。聞こえが大袈裟だが“惚れ直す”としかいいようのない走りっぷりを味わわせてくれたからだ。エンジンより先に実感したのはサスペンション、ステアリング系が一段と洗練されたこと。ステアリングは山道で切っていくと、コチラの意志どおりの反応を示してくれ、かつその感触の繊細さが嬉しいところ。サスペンションもしっとりとした乗り味を確保しながら、懐の深いストロークでクルマを常に支えてくれる。試乗車の車検証を確かめると、車両重量は1600kg、前/後=800/800kgだった。エンジンも4気筒らしく軽快なうえで、8速ATが的確に制御、回すと心地よい音を低く聞かせてくれる。オルガン式のアクセルペダルで操作していると、オンだけでなくオフでもまるで右足の靴底がエンジンに張り付いたように意のままに呼応してくれる。“コロナリング”のデザインが新しいヘッドランプまわりなどフェイスリフトも実行している。いつもどおり、わかる人にはわかる変更だ。ブランドを選ぶということは、その世界観に触れられ、味わえることなのだ…そう再認識させられた。 ■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★★オススメ度:★★★★★島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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