3月7・8日に鈴鹿サーキットで開催された「2015モータースポーツファン感謝デー」のオープニングイベントで、スーパーフォーミュラやSUPER GTで活躍する山本尚貴が憧れのマシンであるマクラーレン・ホンダ『MP4/6』をドライブした。
今年の感謝デーは“HondaF1復活祭”として開催。そのオープニングイベントとして3台の歴代マクラーレン・ホンダが鈴鹿サーキットを疾走。『MP4/5』を塚越広大、『MP4/4』を伊沢拓也がドライブしたが、2人は以前のイベントでも同マシンをドライブしている。その一方で山本は今回初めて『MP4/6』を担当した。
山本はこのマシンが活躍していた当時にF1とマクラーレン・ホンダ、そしてアイルトン・セナに憧れドライバーを目指すことを決意。今回ドライブした『MP4/6』は、まさに彼にとっての原点とも言える憧れの1台。現在は国内トップカテゴリーで、セナのヘルメットを意識して黄色がベースとなったヘルメットを使用しているほど。
マールボロカラーの『MP4/6』に山本が乗り込むと、一瞬セナが乗っているのではないかという錯覚を起こすほど。山本のみならず多くのファンを魅了したホンダV12サウンドを響かせ、2日間とも満員に埋め尽くされたグランドスタンドの観客を喜ばせた。
「本当に最高でした。ずっと乗りたいと思っていたマシンだったので。このマシンに憧れてレーシングドライバーになろうと決意しましたが、自分でドライブする日が来るとは夢にも思っていませんでした。子供の頃にビデオで何度も観て聞いていた当時と同じ音が真後ろから聞こえてくるのは、言葉にならない感動がありました」と、走行後に嬉しそうに語った。
今年もスーパーフォーミュラではTEAM無限から、SUPER GTではチーム国光から参戦する山本。今季についての抱負を改めて聞くと「今年はホンダがF1に参戦するということで注目を集めていますが、ホンダはF1以外のカテゴリーにも参戦しています。特にスーパーフォーミュラでは昨年チャンピオンを取られてしまったので、今年は何としても奪い返して“ホンダの年”にしたいなと思っています」と力強く語った。