【頭文字D × レスポンス】頭文字Dなくして トヨタ 86 はなかった…多田哲哉開発主査

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トヨタ 86 チーフエンジニア、多田哲哉氏
  • トヨタ 86 チーフエンジニア、多田哲哉氏
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  • トヨタ 86 チーフエンジニア、多田哲哉氏
  • 『頭文字Dの軌跡 挑戦の記』発行:講談社、定価:907円+税
新劇場版『頭文字D』Legend1-覚醒- の公開に合わせ講談社は、頭文字D連載18年の歴史を振り返るガイドブック『頭文字Dの軌跡 挑戦の記』を発売した。「挑戦」をキーワードに、原作者しげの秀一氏によるロングインタビューや、名シーンの解説のほか、単行本未収録の番外編なども収めたファン必携の書に仕上げられた。

また、本書の見所のひとつ「レジェンドインタビュー5連発」では、レスポンス編集部との共同編集により、劇中に登場する国産スポーツカー開発者へロングインタビューを敢行。開発秘話を語ってもらった。

トヨタからは、『主人公・藤原拓海の愛車として登場するトヨタ『AE86 スプリンタートレノ』通称「ハチロク」の魂を受け継ぎ登場した『86』の開発主査・多田哲哉氏が登場。『頭文字D』とハチロクが多田氏に与えた影響から、開発経緯、そして、この時代に量販スポーツカーを開発する難しさまでを語っている。

本稿では、『頭文字Dの軌跡 挑戦の記』に掲載された多田氏のインタビューを、一部抜粋してお届けする。


◆【トヨタ 86 誕生秘話】『頭文字D』がなくては存在し得なかったスポーツカー

(中略)

多田:正直、僕もAE86を新車で買ったとき「まあ、こんなもんか」と思ったけれど、それが名車になったわけじゃないですか。それはトヨタがどうこうしたわけじゃなくて、世界中のユーザーやチューナーが、一生懸命にパーツを作ってくれて、ちょっとずつ性能が上がって、ラリーやレース、ジムカーナでも、いろんなフィールドで活躍するようになった。

(中略)

それで、「“スポーツカーを復活させる”とは、こういうことだ!」と。単に「すごく性能の良いクルマを作って、できるだけ安く提供すれば、うまく世の中がクルマ好きになる」なんていうのは違うと。「システム全体の真ん中にあるハードウェアとしてどんなクルマがいいのか?」と考えるようにしたんです。そのためには、「ハチロクを復活させることにしよう!」と。それは、ハードではなく、ソフトウェア。AE86の世界観を、もう一回、現代に蘇らせようとしたんです。

----:AE86の世界観の裾野のひとつに『頭文字D』があったと?

多田:その中で、マンガの効果というか力は、限りなく大きいと思いますね。どんなスポーツカーにしようかと検討して、結果的に、スバルとコラボで作ることになったんです。協同で仕事が始まり、スバルのある群馬と愛知を毎週のように行ったり来たりするようになりました。新幹線やタクシーだと不便ですが、クルマなら5時間くらいで行けるので、「これをテストに使おう」と。それでありとあらゆる競合車を借りてきて、行ったり来たりしていたんですよ。

(中略)

----:そのときの競合車はどんなものを検討したのですか?

多田:ポルシェのいろんなバリエーションに乗りました。マツダのロードスターも当然乗ったし、とにかく、スポーツカーと呼ばれるもの。それに限らず、セダンでもなんでも、本当にいろいろ乗りましたね。そのときにね、まっすぐ行ったらつまらないから、軽井沢のへんで降りて、山の中を走ったりするんですよ。すると、「榛名山がこんなところにあるんだ!」「赤城山があるじゃない!」と。メンバーに『頭文字D』を好きな奴がいて、「あれ、これってあの舞台そのものじゃない」、「そういえば、拓海のオヤジって、スバル車に乗ってたなあ」みたいな話になって。「あのマンガがリアルに蘇ったような開発をやっているんじゃないか?」みたいなことを誰となく言い出してましてね。これは何か、神様が作ったシナリオなのかもしれないと(笑)。

----:トヨタの本拠地である愛知で作っていたら、榛名山や赤城、碓氷峠を走ることはないですよね?

多田:絶対にないですよ。さすがにそんなところまで行けません(笑)。


『頭文字Dの軌跡 挑戦の記』
価格:907円+税
発行:講談社


◆8月14日 『頭文字Dの軌跡 挑戦の記』発売記念トークショーを開催

『新劇場版「頭文字D」Legend1-覚醒-公開記念86“超”夏祭りin Daiba at MEGA WEB』内にて、「国産スポーツカーと5人のレジェンド with 土屋圭市~『頭文字Dの軌跡 挑戦の記』発売記念トークショー~」を開催。GT-R、RX-7、WRX STI、NSX、そして86開発者が勢揃いし、開発秘話を語る。

日時:8月14日 15時00分~16時00分
会場:東京・台場 MEGA WEB 1F、MEGAステージ
《レスポンス編集部》

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