6月11日、FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦ル・マン24時間レースの公式練習走行に続き、予選1回目が行われた。
両セッションともに赤旗が多発し、午後10時から2時間の予選セッションは1時間を過ぎたところで赤旗中断、そのまま短縮終了という波乱の初日となった。トヨタ・レーシングの2台の『TS040ハイブリッド』は、予選初日を3、4番手に付けている。
今年、82回目を迎えるル・マン24時間レースのスターティンググリッドは、3回の予選セッションを総合して、各車で最も速い1周のタイムによって決定。明日12日深夜に行われる予選最終3回目で最速タイムが決まると予測される。
予選に先立ち、午後4時から4時間にわたって行われた練習走行では、2台のTS040ハイブリッドはセットアップとタイヤ評価に関する広範なプログラムを用意していたが、コース上のアクシデントによる3度の赤旗で中断せざるを得なかった。にもかかわらず、この練習走行セッションでは2台のTS040ハイブリッドは1番手と3番手タイムをマーク。6人のドライバーが全員走行し、計85周、約1160kmを走破した。
予選セッションは夕闇が空を覆う中、セットアップ最適化のためのプログラムをこなすとともに、レースでの最大パフォーマンスを引き出すべくブルツとデビッドソンがそれぞれ走行を開始したが、充分な走行時間を取ることができず、チームは完全なパフォーマンスを示すまでには至らなかった。セッション序盤20分で赤旗が出され、この間にドライバーはサラザンとラピエールに交代した。
セッションが1時間を過ぎてすぐ、13周目に入ったばかりのサラザンがドライブする#7は、エンジン油圧の低下に見舞われ、コース上にストップ。その後、#7の停止とほぼ同じタイミングで、他車のアクシデントによる赤旗が出され、セッションは再開されることなく短縮終了。このため、中嶋とブエミは予選初日のセッションを走ることができなかった。
結果、2台のTS040ハイブリッドは、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザンと中嶋一貴の#7が3番手、アンソニー・デビッドソンとニコラス・ラピエール、セバスチャン・ブエミの#8は4番手となった。
予選2日目のセッションは12日の午後7時(日本時間翌13日午前2時)と午後10時(同午前5時)に行われ、決勝レースは14日午後3時(同午後10時)にスタートが切られる。