10日、東京オートサロン会場で、2014年のニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦体制を発表したトヨタ自動車は、将来のスポーツカー開発のための実験車両として『GAZOO Racing LEXUS LFA Code X』を、ニュル24時間レースに投入することを明らかにした。
2014年のニュル24時間レースに、トヨタは『LFA』と『86』に加え、「GAZOO Racing LEXUS LFA Code X」の3台体制で挑戦する。
実験車両となる「コードX」は、LFAに採用するV10・4.8リットルエンジンをベースに排気量を5.3リットルまで拡大、出力とトルクの特性をコースに合わせて変更したほか、ボディにはフルカーボンフレームを採用、剛性の向上と軽量化を両立するなど、前回参戦のLFAからさらなる改良を施した。
レースで「コードX」をドライブする飯田章選手は「いよいよこの車が、この先を見据えた車づくりをするベースになっていくと思います。エンジンやトランスミッションなど新設計のものを搭載し、我々がニュルにチャレンジすることで開発スタッフ達が勉強するための一つの材料となる」と語り、加えて「今後こういうものが、ただレースをやっているだけでなく、量産の車にフィードバックして夢のある車を作っていけるアンテナ的な存在になる」と、コードXの位置づけを明かした。
発表会に登壇したトヨタ自動車の豊田章男社長も「2014年は未来に向けてチャレンジするニュルになると思う。トヨタのスポーツカー開発は“式年遷宮”かのごとく20年に一度、技術の伝承を含めてスポーツカーを開発してきましたが、20年に一度開発すればいいということでなく、(コードXの投入が)20年先を見ながら毎年毎年より技術を深めていくためのスタートになる」と述べた。