【COTY 選考コメント】女子がハンドルを握って誇らしい気持ちになれる…今井優杏

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VW・ゴルフ「コンフォートライン」
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日本カー・オブ・ザ・イヤーという権威ある賞の選考委員を初めて務めさせていただいた今年。正直にその感想を言えば月並みな感想すぎて赤面してしまいそうなのだが敢えて言おう、まさに『一票の重みを痛感した』ということだった。

プロダクトが世に出るということは、それに関わった幾多の人々の汗と涙と努力と歓びが詰まっているということでもあり、そういうことは選考委員になる前から当然理解してはいたものの、断腸の思いにのたうち回らざるを得ないのは技術者や生産者の愛の権化の塊に、残酷にも点数を付けなければいけないということなのであった。

しかも今年は私が最も愛するコンパクトハッチバックモデルの当たり年。特に価格・内装の高い質感・ワクワク度・優れたハンドリング・燃費とトータルバランスに秀でた『ゴルフ』と、パワートレーンからデザインから何から何までもを一新し、自社の「走り」への再起までもをかけた国民車・100万円台で買える『フィット』は、私の中でずいぶん前からガチンコ勝負の様相を呈していたのは紛れも無い事実であって、ああ悩ましい、どうしようどうしようとギリギリまで悶えた結果、私はあらゆるシーンにおいて「自分がリアルに買いたいかどうか」を軸に点を投じた。

質実剛健なイメージだったゴルフは中身こそかつてない優等生だが緩やかにイメージを変え、エクステリアとインテリアデザインにおいて伸びやかな色気を纏ったことも「女子がハンドルを握って誇らしい気持ちになれる一台」であるし、アダプティブクルーズコントロールも疲れやすい女性(私のことです)を心強くサポートしてくれる高い使用感が素晴らしかった。

長くユーザーに愛されるであろう要素を隅々に秘めた、基礎体力の高いクルマだと感じたことに、素直に点を投じさせていただいた。

フォルクスワーゲン『ゴルフ』:10点
ホンダ『フィット』:8点
トヨタ『クラウン』:3点

今井優杏│自動車ジャーナリスト/モータースポーツMC//JAJ会員
レースクイーン、広告代理店勤務を経て自動車ジャーナリストに転向。WEB、自動車専門誌に寄稿する傍らモータースポーツMCとしての肩書も持ち、サーキットや各種レース、自動車イベント等でMCも務めている。

《今井 優杏》

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