東京モーターショー11のトヨタブースで大いに注目を集めていたモデルのひとつが、ショー直後に市販が予定されているコンパクトハイブリッドカー『AQUA(アクア)』。
「ハイブリッドカーはそもそもこう作るべき、といった過去の成功体験による制約を設けずに、2020年の理想のコンパクトカーはどういうものかということを体現する意気込みで作りました」。
初代『プリウス』からハイブリッドカーづくりに携わってきた開発責任者の小木曽聡氏は、アクアのお披露目にさいし、とても嬉しそうだった。
「ハイブリッドシステムを小型化したうえで、パッケージもmm単位で工夫して、コンパクトなボディながら室内や荷室はとても広くすることができました。ぜひ来場者の皆さんに見ていただきたいポイントです。また、シートの骨格は『カムリ』と同じものであったりと、一部はプリウスに対して下克上となっている部分もあります。決して単なる廉価版ハイブリッドではありません」(小木曽氏)。
このアクアの室内スペース、結論から言えば想像以上に広かった。運転席を身長174cmの人にちょうど合うようポジショニングしたうえで後席に座ってみたが、膝下空間は15cmほども余裕があった。ヒップポイントは前席に対して適切に高く取られていて、居住感も悪くなかった。採寸したわけではないが、荷室もとくに奥行き方向は非ハイブリッドの『ヴィッツ』より広いように見えた。