日本2大カテゴリーの競演「JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2011」(11月11〜13日、富士スピードウェイ)では、“東西戦”の勝敗の行方も大きな焦点となってくる。
これは参加全選手を出身地によって東西両軍に分け、レース結果等に応じたポイントを総計して勝敗を競うもの。東軍は本山哲、西軍は脇阪寿一をキャプテンとし、さらに公式サイトでの総選挙を経て、応援団長も決まった。
ファンからの圧倒的な支持で西軍の応援団長就任が決まった谷口信輝は「去年は東軍が勝っているんで、今年は西軍が勝たないといけません。応援よろしくお願いします!」と、雪辱の勝利に向けて熱い応援要請を訴えている(東軍の応援団長は織戸学)。
実際、この東西対抗戦はファンの応援がかたちになって勝敗に直結するゲーム性の高さがキモなのだ。場内で販売される東西両軍の応援マフラータオル(東軍=赤/西軍=青、数量限定で各700円)の売り上げ本数が各軍のポイント対象となり、さらには東西対抗グルメ選手権の結果もポイント対象となるため、昼食を摂ることも“勝負”なのだ。
そして、勝利した陣営のマフラータオル購入者だけが、レースで表彰台に上がった選手が授与されるメダルを模した缶バッヂをもらえ、さらに来季シリーズ戦の観戦チケット等が当たる可能性をも有するという仕組み。これは俄然、応援にも力が入ろうというものだ。
そしてサポートレースで、往年の名手が結集して争う「ENEOS SUSTINA LEGEND CUP」も東西戦のポイント対象だ。今年はホンダ『CR-Z』(Honda Sports & Eco Program仕様)のワンメイクで、マシンのルーフには各選手の現役時代の顔写真が貼付されることになる。
高橋国光、長谷見昌弘、柳田春人(真孝の父)、中嶋悟、鈴木亜久里、土屋圭市、近藤真彦といった錚々たる面々全18人の東西分けリストを見た、現役トップ3選手(谷口、柳田真孝、塚越広大)は、「レジェンドカップは東軍の方が強そうかな?」「いや、逆にそういう人たちが東軍同士で自滅しちゃうかも」などと、やはり興味津々な様子。昨年はバトルが熱くなり過ぎたか、接触やクラッシュが発生し、柳田春人さんがヘリで搬送されるという一幕もあったが(幸い大事には至らず)、今年は安全に、かつ熱いバトルを期待したい。星野一義・名誉競技長の“裁き”も楽しみだ。
ファン参加型の究極形とも言える東西対抗戦の実施を含め、モータースポーツの新たなかたちを模索する大会でもある“復活JAF GP”の第2回大会。その醍醐味を味わうために、とにかく11月11〜13日は富士スピードウェイへ。便利な観戦バスツアーも用意されているので、サーキット初心者の方々にも存分に楽しんでいただけるはずだ。