【新聞ウォッチ】秋の連休返上…三菱重工にサイバー攻撃、ゴーン社長は野田首相に注文、スズキはVW対策に苦慮

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フランキッティ(インディジャパン、18日)
  • フランキッティ(インディジャパン、18日)
  • インディジャパン、スタート(18日)

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年9月20日付

●三菱重、感染サーバー、海外と通信、スパイ事件の疑い、警視庁捜査へ(読売・1面)

●経産省、レアアース削減補助金、4社に3億円、中国の生産停止で(読売・11面)

●原発冷温停止年内に、IAEA総会、細野氏前倒し表明(朝日・1面)

●AKB48の宮沢さん、交通安全呼びかける、あすから運動実施(朝日・37面)

●中小の工場視察、首相「小説よりリアル」(日経・2面)

●中国エコカー競争加速、VW、フォード、日産、相次ぎ量産、現地需要拡大にらむ(日経・7面)

ひとくちコメント

秋の大型連休を「シルバーウィーク」と呼ぶそうだ。その前半の3連休が終わったが、のんびりと行楽の秋を楽しんでばかりはいられない。とりわけ、コンピューターサーバーやパソコンがウイルス感染の被害を受けた三菱重工業では事実関係の調査と対策の強化に躍起になっている。

三菱重工がサイバー攻撃を受けたニュースは19日付の読売朝刊が1面トップで報じた。きょうの各紙にも同社の発表内容をベースに取り上げているが、感染が確認されたのは、原子力プラントやロケットエンジンの工場など11拠点にあるサーバーやパソコン83台。8月中旬、セキュリティ会社に調査を依頼したところ、外部から侵入された形跡があることが判明したという。三菱重工では警視庁に被害を届け出たことで、捜査の結果が待たれることだ。

先週、独フォルクスワーゲン(VW)に資本・業務提携の解消を申し入れたスズキも穏やかに「敬老の日」を迎えるわけにはいかなかった。独誌シュピーゲルによると、VW首脳が「スズキ買収の可能性を排除しない」と発言したことを報じたからだ。19日朝刊各紙には「VW、スズキ子会社化も」(読売)の記事を取り上げた。

多くの難題を抱える野田首相も連休返上。19日には、超円高の影響を受けている現場の声を聞こうと、野田首相は、東京・大田区の部品メーカーや日産自動車の横浜工場を視察したそうだ。カルロス・ゴーン社長や志賀俊之COOらとも意見交換したという。

その視察の模様はテレビのニュースにも流れて、ゴーン社長は「現在の為替レートは非現実的で、投資や雇用を進めるうえでの障害になる」と厳しい現状を訴えたことを伝えていた。だが、きょうの各紙は「首相動静」(朝日)などにスケジュールのみ掲載されているだけで、意見交換の内容には触れていない。

もう一つ、3連休中の出来事で、モータースポーツファンには気になることが報じられた。19日の産経2面に「ホンダ、レース事業また縮小」という記事。ツインリンクもてぎで開催してきたレース「インディジャパン」を経済的な事情により18日の決勝戦を最後に今年限りで開催を取り止めることになったからだ。

記事によると、伊東孝紳社長も最後のレース観戦に訪れたそうで「しばらく米国に返すが、(東日本大震災で損傷した)オーバルコースを補償し、もう一度日本で開催したい」と語ったという。レースはホンダのDNAとされているだけに、再開の可能性を示唆したようだが、コース運営子会社が日本での開催を「今季限り」と発表したのは今年2月のこと。あたかも震災の影響で開催を見送ったようにも受け取れる発言は誤解を招きかねない。

《福田俊之》

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