【マツダ デミオSKYACTIV 発表】ボディ強度アップで乗り心地が向上

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マツダ デミオSKYACTIV
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マツダの主力コンパクトカー『デミオ』。6月に登場したマイナーチェンジモデルの最大の目玉は、新エンジン「SKYACTIV-G」の採用で10・15モード走行時30km/リットルという公称燃費を達成したエコグレード『デミオ 13-SKYACTIV』だろう。箱根・芦ノ湖スカイライン界隈でその新デミオをテストドライブする機会を得た。

マイナーチェンジではシリーズ全車についてボディ補強が行われ、それとともにサスペンションの大幅な再セッティングが施された。一般道を走行してみると、従来のマツダ車に比べてサスペンションが相当柔らかくなり、ハーシュネス(突起などを踏んだときの突き上げ感)が大幅に弱められている。当たりの柔らかい乗り心地を重視したセッティングは、兄貴分にあたるファミリーカーの現行『アクセラ』がトップバッターだったが、デミオはさらに乗り心地重視であるように感じられた。

「乗り心地を柔らかくすることができたのは、ダンパー取り付け部まわりをはじめ、ボディの強度が向上したためです。それまではボディの変形ぶんを考慮すると、あまり柔らかいブッシュ(路面からの衝撃を和らげる樹脂部品)を使うことはできませんでした。ハンドリングが悪くなってしまうためです。今回のマイナーチェンジでボディの変形が非常に少なくなったため、ブッシュの変形量をかなり大きく取って乗り心地を向上させてもハンドリングを犠牲にせずにすむようになったんです」(デミオ開発副主査・栗原洋治氏)

サスペンションを柔らかくしたことで、古い高速道路や地方道など車体が上下にゆっくり揺さぶられるような動きが出るうねった路面は少し苦手科目になった感がある。が、都市部の道路など大半のドライブ環境では確実に乗り心地の向上の恩恵を受けられるものと思われる。また、乗り心地を重視してはいるが、コーナリング性能自体はベーシックカーとしてはハイレベルで、ステアリングインフォメーションの薄さに慣れれば軽快なワインディングロードドライブを楽しめるようになるだろう。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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