BMWグループは、今年後半に市場投入する予定のMINI『クーペ』をベースにしたレーシングマシンMINI「ジョンクーパーワークス・エンデュランス」がニュルブルクリンク北コースで開催される24時間レースに出場すると発表した。
同社ではニュル24時間レースへの参戦は「グリーン・ヘル(緑の地獄)」と呼ばれているニュル北コースでのアドベンチャーを体験するためとしている。
北コースは過酷なコースとして有名。サーキットを丸一日周回し続けるため、レーシングマシンには様々なレーシング装備が必要となる。パワートレインは、MINIジョン・クーパー・ワークスエンジンを専用にチューニングした特別エンジンを搭載。1.6リッター4気筒のエンジンで、ツインスクロール・ターボチャージャーとガソリン直噴システムにより250psを発生、オーバーブースト機能がピークトルクを最大330Nmに押し上げる。最高速度は240km/h。
スポーティーな設定のレーシング・サスペンションは、路面からのダイレクトなフィードバックをドライバーに伝える。調整式ショック・アブソーバー・ユニットがコースのコンディションの変化に合わせてサスペンションを調整する。
大きく寝かしたフロント・ウインドウは、ハッチバックとの明確な違いを際立たせるとともに、サーキットの長い直線コースでの空力抵抗を最小化する。ジョン・クーパー・ワークス・エアロダイナミック・パッケージは、クーペが備えるハンドリング特性をより強化する。フロント・スポイラー、リヤ・ディフューザー、MINIクーペの生産モデルにも採用される可動式リヤ・ウイングがダウンフォースを生み出し、前後アクスルのバランスを最適化する。
ボディ溶接されているロール・ケージ、6点式シート・ベルト、F1スタイルのHANS(ヘッド&ネック・サポート)システムを装備したスポーツ・バケット・シートを含む各種機能により、高水準の安全性を実現する。
アクティブ・セーフティは、MINIチャレンジレーシングから採用したRace ABSを備えたブレーキ・システムに加え、レーシング・コースに合わせて専用チューニングしたDSCダイナミック・コントロール・システムを備える。