MINIは、新型「ジョン・クーパー・ワークス(JCW)」の2台のカスタマイズカーを9月8日、ドイツで開幕する「IAAモビリティ2025」で初公開する。
MINIとデウス・エクス・マキナは、クラフトマンシップと文化、そしてそれらを形作るコミュニティへの敬意を込めて、2台のカスタムカーを共同で製作した。これらの車は、スピードへの愛情と創造性、そして考え抜かれたデザインが融合したライフスタイルの表現という。

MINIのステファン・リッチマン代表は、「MINIモデルは常に創造的なデザインとモータースポーツのダイナミクスを融合してきた。デウス・エクス・マキナとのコラボレーションにより、この哲学を新たなレベルに引き上げ、ファンやモータースポーツ愛好家に刺激的なトレンドを提供する」と述べている。
両車は新型MINI JCWモデルをベースにしている。1台目は最大出力190kW(258hp)の電動モデル『The Skeg』で、2台目は170kW(231hp)のガソリンエンジン搭載モデル『The Machina』。両車のルーフには大きな白い「X」が描かれ、両ブランドの共同制作を象徴している。

デザインは純粋で機能的、グラフィックなアプローチを採用。MINIのデザインを統括するホルガー・ハンプ責任者は、「モータースポーツの歴史とMINIの成功を思い起こさせる車両で、細部まで職人技が光る。独特のデザイン言語とグラフィックで一体感を持たせている」と説明する。
『The Skeg』はサーフカルチャーから着想を得た電動車で、鮮やかな黄色と銀色のボディに広いフェンダー、光るフロントグリル、ルーフスポイラーを備える。15%の軽量化を実現する半透明のファイバーグラスパネルを採用し、空力性能を高めている。リアのフレックスタイプサーフスポイラーはサーフボードの形状を模し、空気の流れを利用してリフトを生み出す。内装はアナログ操作系を中心にシンプルで機能的。ネオプレン製の軽量レーシングバケットシートやウェットスーツ用のファイバーグラス製トレイなど、サーフ文化を反映した装備を備える。

一方、『The Machina』はモータースポーツの美学を体現したガソリンモデルで、赤・白・黒のカラーリングにデウスのロゴを配し、ワイドフェンダーや4灯の追加ヘッドライト、リアディフューザーなどレーシングカーの要素を多数取り入れている。内装は5点式レーシングハーネスや露出したロールケージ、アルミ製フロアプレートなど、機能性とクラフト感を両立。操作系はトグルスイッチなどシンプルで直感的な設計だ。
両車はそれぞれ異なるエネルギーと精神を持ち、サーフカルチャーとモータースポーツの融合を目指した特別な1台ずつとして完成している。