5月13日、震災後初のニューモデルとして登場したハイブリッドミニバン『プリウスα』。室内容積の大きなミニバンでありながら、燃費性能はエコカーのトップランナー『プリウス』に近い数値とあって、月末には早くも約4万台の受注を集めるという人気ぶりだ。
そのプリウスαを富士五湖周辺でドライブする機会を得たので、あらためてある程度の距離を走行したさいのドライブフィールや燃費スコアなどをチェックしてみた。最初に乗ったのは、5人乗りの普及グレード「S」に大径ホイールなどを追加した「Sツーリングセレクション」(280万円)。
発表会当日に7人乗りモデルを東京・芝公園の周辺を短時間、ひと周りドライブしたとき、プリウスに比べて当たりの柔らかい乗り心地であると感じたが、その印象は長時間のドライブでも変わることはなく、非常に快適である。ただ、室内の騒音レベルは当初の印象ほどには静かではなく、とくにハイブリッドカーのインバーターから発される高周波音(ピーという高い音)はプリウスと同様、結構高いレベルで室内に侵入してくる。
富士急ハイランド近くから山中湖に向かい、湖を一周して帰ってくる1時間ほどのコースを、撮影を挟みながらドライブ。都市部のような渋滞はないが、アップダウンは結構きつく、また混雑も数か所あるなど、最良とまではいえないコンディションの中を、後続のクルマをいらつかせない程度にスピードを乗せて走ってみた。
プリウスαにはプリウスと同様、パワー特性を標準モード、エコモード、パワーモード、EVモードの4段階に切り替えられるようになっている。標準モードで走った結果、燃費は24.1km/リットル。プリウスと同じ5人乗りながら、室内スペースが格段に大きいミニバンモデルであることを考えると、充分に良い数値と言える。