【池原照雄の単眼複眼】ハイブリッド攻勢のトヨタ、LS は年内1万台

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世界販売は前年を3割上回る44万台に

トヨタ自動車が今年もハイブリッド車の大幅な販売増を図る。米国を中心に世界では約44万台を計画しており、2006年の実績見込みに対して3割の拡大を目指す。春に日本市場を皮切りに投入するレクサス『LS600h』は、年内に世界で約1万台を計画しており、レクサスのテコ入れにもハイブリッドが大きな推進力を担う。

トヨタのハイブリッドは昨年、米国のベストセラーセダン『カムリ』やレクサス『GS』に新たに設定され、品揃えが一段と拡充した。原油高を背景に注目度も一段と高まり、06年の世界販売は前年を45%程度上回る34万台強となった模様。

07年は伸び率がやや鈍化するものの、昨年より10万台多い44万台規模に増やす。このうち国内は5万台弱、海外は米国が30万台程度を見込むなど合計で約39万台の計画としている。

◆ハイブリッド車比率は初の5%台乗せ

今年のトヨタブランドの世界販売計画840万台に対してハイブリッド比率は5.2%と、初めて5%台に乗せる。20台に1台がハイブリッドとなるわけで、21世紀の「キーテクノロジー」(渡辺捷昭社長)という位置づけにふさわしいポジションにつく。

注目されるのはプレミアムブランド、レクサスの最高峰モデルとして設定されるLS600hの世界販売を約1万台としていることだ。LSハイブリッドは、V8型5リットルエンジンとハイブリッドシステムとを組み合わせたAWD(全輪駆動)として登場する。

◆国内「レクサス」ブランドの局面打開を担う

ホイールベースを基本モデルより120mm延長した「LS600hL」も設定され、国内では初めての「L」仕様として投入される。LSハイブリッドは昨年4月に国内で仕様が発表されて以来、高い反響を呼んでおり、すでにレクサスディーラーには相当な予約申し込みが寄せられているという。

年内1万台という強気の販売計画には、そうした国内プレ受注の動向が反映されている。国内市場でのレクサスは、LSの投入によって06年の販売実績が約3万1000台となったものの、年初の目標だった4万台には届かなかった。

LSハイブリッドは、創業初期の苦戦にあえぐレクサスの局面打開という特命も背負っている。

《池原照雄》

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