情報には、人の人生を変える力がある。「安全」を発信するということ【岩貞るみこの人道車医】

チャイルドシートやジュニアシートに関する正しい情報がユーザーに届いていない(写真はイメージ)
  • チャイルドシートやジュニアシートに関する正しい情報がユーザーに届いていない(写真はイメージ)

2025年11月27日。IATSS(国際交通安全学会)のシンポジウム「SNSとAI時代に、いかに安全情報を届けるか~チャイルドシートの使用実態と情報発信の課題~」が開催された。開催された、というか、開催したのは学会員の私(と研究会メンバー)である。

2024年8月に福岡で、母親が運転するクルマが対向車線にはみ出し、路線バスと正面衝突した。その衝撃により後席でシートベルトを着用していた7歳と5歳の姉妹が亡くなった。

この事故のあと、私は事故を起こした車両のカタログと取扱説明書を読んだのだが、チャイルドシート、特に、ジュニアシートに関してはほとんど書かれていなかったことにショックを受けた。さらにネット上をうろついたが、ユーザーが理解できるようなものは、一部をのぞいて、まったく見当たらなかったのである。


《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

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