気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2004年6月29日付
●イラクに主権移譲、テロ警戒し2日前倒し(読売・1面)
●エジプト現地工場、日産が買収を発表(読売・11面)
●費用確定後に提訴検討、ダイムラー三菱側に(読売・11面)
●4カ月ぶり車生産減少(読売・11面)
●揺れるリコール制度、欠陥隠し防げ、国が再発防止策(読売・13面)
●三菱ふそう、7月1日から欠陥大型車を無料で緊急点検(読売・38面)
●三菱自死亡事故、元社長の河添容疑者ら起訴へ(読売・38面)
●支援3000億円手続き完了、三菱自きょう株主総会(朝日・11面)
●7月のガソリン卸売価格、9か月ぶり据え置き(朝日・11面)
●自動車各社、新小型車相次ぎ投入、味付けに変化加え、顧客層の拡大狙う(朝日・10面)
●マツダ「ベリーサ」新発売(産経・8面)
●三菱自の増資5千億円規模に、再生計画、調達にメド(日経・11面)
ひとくちコメント
イラクの米英占領当局が、イラク暫定政府に対し主権移譲した。国連決議の主権移譲期限は30日だったが、過激派組織の妨害攻撃を回避する狙いなどから、2日「前倒し」して実施したとみられる。きょうの各紙が1面トップで報じている。
一方、三菱ふそうトラック・バスは、車両火災などの続発を受け、7月7日から予定していた全車無料点検を6日前倒し7月1日から実施すると発表した。前倒しは国交省の指導を受けた措置で、国交省は警察の協力も得て街頭検査を行う予定。三菱ふそう車を止め、無料点検を早急に受けるよう指導、リコール項目も外見で分かる範囲で調べるという。
きょうは三菱自動車の定時株主総会が10時から開かれる。無料点検するトラックの大半は分社化前の三菱自動車製。安全面から「前倒し」する前向き姿勢は評価したいが、なぜ、このタイミングに発表したのだろうか。厳しい批判や混乱を回避するための総会対策では、イラクと同じである。