千葉・日本コンベンションセンター(幕張メッセ)で開催中の東京モーターショー2001、その自動車メーカーブースで次世代の“自動車ITシステム”が展示されている。その中から、いくつかをピックアップした。
トヨタ自動車ブースには、ソニーとのコラボレーションによって“共に喜び、共に悲しみ、人とクルマが心を通わせる。長くつきあうほど成長する”というテーマで作り上げられた、感情を持つクルマ『pod』(ポッド)が展示されている。
クラリオンは、「ADDZEST」シリーズの新しいラインナップとしてオーディオセンターユニット2機種と、CDチェンジャー3機種を11月中旬から順次発売を開始する。
GMが地図情報や音楽の記録媒体としてメモリースティック(MS)を採用することを決めたり、パイオニアがHDDオーディオにMSを採用するなど、ここへ来て急速にMSの輪が広がりつつある。そんな中でイクリプスはMSを使った新しいAVNの形を提案していた。
家庭用ビデオの世界では既にHDDを使ったレコーダーがお目見えしているが、カーオーディオの世界でもその波は押し寄せてきている。この秋、パイオニアはDEH−P999HDDを発表し、このモーターショーでは、ソニーが同じくHDDヘッドユニットを参考出品していた。
日産『ideo(イデオ)』は2005〜2010年の未来のクルマのコンセプトカー。クルマを情報によって人と街をつなげるインターフェースとして「街にあふれる情報をリアルタイムに取り込んで、今までにない運転する楽しさ、便利さを提供する」というものだ。
最近はより高度な車内LANを構築することで、効率の良い通信システムを実現しようという機運が自動車メーカーをはじめ、各伝送メーカーの間で急速に高まっている。ケンウッドが提案したのは、「IEEE1394」フォーマットを使った車内LANシステム。
日産ブースでは、2003年の実用化を目指した、高速通信ネットワークシステム『2003i』と、2005〜2010年を見据えた“ネットビークル”『ideo(イデオ)』を展示している。
BMWのブースでは、8年ぶりにフルモデルチェンジするという、フラッグシップセダン『7シリーズ』を展示している。日本で2002年春に発売する予定というこの7シリーズには、車内のさまざまなスイッチやレバーなどを従来のクルマよりも減らし、運転操作に必要な機能をハンドルとその周辺に集中して、ドライバーがより運転に集中できるという、“iDrive(アイドライブ)”というコンセプトを導入している。
カーナビがDVD、HDDとメディアをどんどん高容量化させる中、最新の地図を通信によって必要なだけダウンロードするタイプのカーナビも注目されている。ケンウッドのブースでは、液晶TVほどの大きさのボディに直接『P-in Comp@ct』を差し込み、必要なだけ地図データをダウンロードするシステムが参考出品されていた。