ゴルフに乗り始めてすぐに感じるのはボディのしっかり感。レーザー溶接を大幅に採用することによってボディ剛性が格段に向上したという。これは市街地での乗り心地のよさや高速走行時の操縦安定性にも貢献している。
Lクラスミニバンの中でも、全高を除いてもっとも大きいのにそれを感じさせない。ハンドリングが比較的優れているためと、キャビンの見切りがほかのミニバンと比較してもさほど変わらないために大きく感じられないのだろう。
ボルボって走りが退屈じゃない、なんせヨーロッパのオッサンクラウンだから。
高速域での直進安定性がよい。スタビリティはこのクラスとしては抜きん出ている。サスペンションは硬めの印象。多少突き上げ感はあるが、すぐに馴れてしまうレベルのものだ。
乗ると思わずウットリしちゃう世界、あります。「これぞシトロエン!(あるいはPSA!)」と叫びたくなる秀逸な乗り心地。
乗り心地や身のこなしの、つまり動的印象に関する洗練度がさらにまた上がった。前回の大規模マイチェンで「あ、これなら」の水準に達したあとも、細かいダメ出しとその修正の作業は地道にシツコく続けているようだ。
ルノー『セニック』の追随商品。でもセニックの快適背高空間のディテールまでは理解が至らず、空間設計は類型的。
今のジャガーに英国伝統の高級上質車を期待してはいけない。フォードのアメリカ人がイギリスに来て、高級車という商品を作っているのだから。
パブロ・ピカソの絵を見て「美しい!」とか「欲しい」と感じる日本人は少数派だと思う。そのピカソをイメージして開発されたモデルだけに、それだけで高いハードルを作ってしまっているようだ。
ジャガーのラインナップの中で、もっとも評価が難しいモデル。というのも「ジャガーである」ということ以外、特徴を持たないからだ。