どのモデルにも共通していえるのは、猫足の復活だ。重厚だが、重すぎず、硬すぎない。フランス車一流の、しなやかでやさしい乗り心地が大きな魅力。走り出した途端、思わず両手放しで拍手したくなった。
一般道でじっくり乗ったのは、318psの『IS』350。文句なしに最速のレクサスである。といっても、そこはレクサスだから、蛮カラなスポーティさとは無縁だが、街なかでも高速道路でも、とにかく意のままに加速が利く。
ワタシはね、レクサスに関しては、自分とは無関係ということで、無責任に全面的に肯定することにしたんですよ。なんせディーラーがいいからさ……。「もてなしの心」っていってるけど、あの言葉に偽りはないよ! すばらしいよ、レクサスディーラーは。
2リッターになって、かなり速くなった。横に並べて250psの『RX-8』とヨーイドンをやったら、エイトが1車身差で追いつけなかった。もっとも、ある雑誌がベンチテストにかけたら、エイトは広報車でも200ps出ていなかったという話だが。
猛烈にスバラシイと思う。傑作中の傑作だ。3代目となった新型『ロードスター』は、まさに正しい青春の復活だ! ただし、30歳代以上のための。
いつかやるだろうな、だれかやるだろうなと思っていたら、案の定、出現した“フローリングフロア”が売り。よく見りゃ、ホームセンターで売ってそうな木目プリントの樹脂シートだけど、床が白くて明るいのだから、たしかに非クルマ的で、おもしろい。
フロントフェイス見た瞬間に「ダメ」と断言。ダメだよこんなの! 箱に怖い顔描いただけじゃない! あと、サイドに斜めの傷をズバッと入れただけじゃない。
シトロエニストとしては、うれしくて、そして“惜しい”クルマである。まずうれしいのは、すっかり「乗り心地を忘れたシトロエン」になっていた個性派フレンチが、再びお家芸に目覚めてくれたこと。
ワタシはシトロエン車が大変好きなので厳しくいいますが、雰囲気だけのシトロエンです。つってもね、雰囲気だけでもシトロエンっぽけりゃ、じゅうぶんなんだけどね。なんせ、ただのプジョーみたいなシトロエンが多かったんだから。
21世紀にふさわしい楽しく快適・安全かつ環境にも優しいドライブに、ITドライブという名称を仮に与えよう。最近発表されたクルマから、注目されるITドライブ装備をいくつか選び徹底試乗した。数字やデータだけでは解らない“肌で感じる情報”でITドライブ度を評価しよう。