トヨタ自動車は5月21日、6代目となる新型『RAV4』を世界初公開した。日本への導入は2025年度内が予定されており、価格帯は390万~630万円と予想される。
●現行モデルの価格構成
現行のRAV4は以下の価格帯で展開されている(いずれも消費税込)。
Adventure(HEV/ガソリン):371万3600~453万2000円
G(HEV/ガソリン):369万4900~433万2900円
X(HEV/ガソリン):323万7300~385万9900円
Z(PHEV):566万1700円
●新型のグレード別予想価格
新型ではガソリン車を廃止し、電動パワートレインのみで再編される。グレード別の予想価格は以下のとおりだ。現行比の価格の主な変動要因も併せて記す。
Adventure(HEV):400万~460万円…先進安全装備の拡充などで+20万円程度
CORE(HEV):390万~450万円…装備向上により+70万円前後
CORE(PHEV):590万~630万円…電池容量拡大などで+30万~70万円
GRスポーツ(PHEV):約600万円前後…専用足回り・外装追加で最上級価格帯
今回の価格上昇は、まず12.3インチ級の大型ディスプレイや高度運転支援機能など、従来オプションだった先進装備が標準化されると予想されていることが大きい。さらに、GA-Kプラットフォームの採用により車体剛性と静粛性が高まり、新世代のハイブリッドおよびプラグインハイブリッドユニットが組み合わされることで、車両原価が上がっている。加えて、世界的な原材料高と物流費の上昇もコストを押し上げており、結果として車両価格に反映される形だ。

●販売戦略のポイント
新型RAV4では電動化を徹底し、HEVとPHEVの価格差は約200万円に設定される見込みだ。経済性重視のユーザーにはCORE HEV、長距離の電動走行と高性能を求める層にはCORE PHEVが訴求点となるだろう。新設定のGRスポーツは、PHEVにスポーティ装備を加えた最上位として位置付けられる。
正式な仕様・価格はトヨタの発表を待つ必要があるが、現時点では上記の価格レンジと予想するのが妥当か。実際に購入を検討する際は、グレードごとの装備差と予算バランスを見極めたい。