静かなオプカンがすごかった! トーヨータイヤ「オープンカントリー H/TII」が登場…岡本幸一郎

OPEN COUNTRY H/TII
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栃木県のGKNドライブラインジャパン プルービンググラウンドで、トーヨータイヤの新商品の試乗会が開催された。トーヨータイヤのオフロード向けタイヤブランドとして1983年に登場した「オープンカントリー」は、いまや本格的な悪路から街乗りまで対応する幅広いラインアップが揃っており、北米を中心に高い人気を誇っている。

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そこに加わった、よりオンロードに向けた位置づけのハイウェイテレーンタイヤ「オープンカントリー H/TII」は、静粛性とファッショナブルなデザインを兼ね備え、ホワイトレターやホワイトリボンなど見た目のアクセントにもこだわっているのが特徴だ。

走行性能については、コンパウンドや「T-MODE」と呼ぶパターンと構造のシミュレーションにより各性能を高めている。

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ゴム材料開発基盤技術である「Nano Balance Technology」を駆使したフルシリカコンパウンドの採用により転がり抵抗を低減したほか、パターンではワイドグルーブ/ワイドショルダースリット/マルチウェーブサイプ/ショルダーリブ化により、耐摩耗性能/ウェット性能/静粛性能を高め、構造面では高張力スチールベルト、カーカスプライ&高剛性ビードフィラーの採用により操縦安定性能を向上した。

◆トーヨータイヤ初のホワイトリボン登場! 車格に合わせた3種類の意匠がニクイ

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デザインやプロファイルについては、ミドルSUV用とコンパクトSUVおよび軽カー用とランクル用で差別化されており、それぞれホワイトレター/ホワイトリボン/ブラックレターを採用している。

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コンパクトSUVおよび軽カー用については、スクエアではなくラウンドショルダーにするとともに、ショルダーリブ化により静粛性を高めたほか、マルチウェーブサイプにより偏摩耗や耐摩耗性を高めている

加えてショルダーグルーブのストレート化ととにワイドグルーブを採用して排水性を高めたほか、摩耗が進むにつれて溝幅が拡大して摩耗後の排水の悪化を抑えるディンプル付きワイドグルーブを採用している。

構造については、高剛性プライ構造と高張力スチールベルト、ジョイントレスキャップ&エッジプライにより操縦安定性を高めている。

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2025年4月の発売時点で14インチから18インチまで全20サイズがラインアップし、ラベリングでは6サイズがA-d、14サイズがB-dとなっている。一部サイズが低燃費タイヤで、全サイズ低車外音タイヤとなる。

性格の近いA/T=オールテレーンとの違いも気になるところだが、A/Tはオンロードとオフロードを問わず走れるほか、スノーフレークマークが打刻されていて雪道にも対応する点が異なり、さまざまな地形や気象環境を走れる全天候型タイヤを望むユーザーに向けたものとなっている。

◆静かで快適に走れるH/TII、R/Tのオンロード走行も意外な結果に…?

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今回は軽自動車用のサイズの場合で、H/TIIとオフロード向けのR/Tではどんな違いがあるのかを確認するため、三菱デリカミニ』に両商品を装着して乗り比べた。

個性的なスタイリングのデリカミニは、ホワイトリボンが目を引くH/TIIとアグレッシブなデザインを持つR/Tのどちらもよく似合う。

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走りの印象としては概ね予想どおりで、H/TIIは乗用車向けのサマータイヤと大差ない感覚で普通に走れて、ノイズも小さい。やはり静粛性の差は小さくない。

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R/Tはやはり音が大きめで、特にステアリングを切ってタイヤがよじれたときに発生する音が目立つ。操縦性もH/TIIのほうが直進性は高く、ステアリングの切り始めの応答遅れがずっと小さい。やはりオンロードで走りやすいことを念頭において開発されたことが確認できた。

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一方で、R/Tも思ったほどゴツゴツした感じもせずあまり乗りにくいこともなく、意外と大きな大丈夫だったことも念を押しておこう。ひょっとしてこういう場所を走るときにはH/Tのよさはもちろんとして、R/Tでもこんなにイケますよ、というのを示したかったのかなと思ったほどだったりして。

そんなわけでオープンカントリー H/TIIはこの雰囲気が好みだけど、オンロードを主体に静かで快適に走りたいという人にもってこいのタイヤであると感じられた。

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《岡本幸一郎》

岡本幸一郎

1968年、富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像の制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして活動。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級セダンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに多方面に鋭意執筆中。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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