ブガッティ『シロン』に1台限り、「黄金時代」仕様が登場…内外装に45台の手書きスケッチ

ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」
  • ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」
  • ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」
  • ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」
  • ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」
  • ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」
  • ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」
  • ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」
  • ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」

ブガッティ(Bugatti)は8月19日、ハイパーカー『シロン・スーパースポーツ』をベースにした1台限りの「Golden Era」(黄金時代)を、米国で開催中の「ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」で初公開した。


◆ブガッティの2つの黄金時代を彩る名車の数々

同車は、ブガッティのコレクターが注文した1台だ。特別なシロン・スーパースポーツを求める顧客に対して、ブガッティからの提案が、ブガッティのブランドアイコン45台のスケッチを、内外装に手書きするというものだった。

ブガッティはその歴史を振り返ると、エットーレ・ブガッティ、ジャン・ブガッティ、ローラン・ブガッティの時代に、最初の黄金時代を築いた。そして、1987年からのブガッティが、第2の黄金時代にあたるという。

『シロン・スーパースポーツGolden Era』の助手席側には、1926年に発表され、最もラグジュアリーと賞賛された『タイプ41ロワイヤル』や、史上最も美しい車と評価された『タイプ57SCアトランティック』などのアイコンが、26枚の手描きのスケッチで描かれた。運転席側には、1987年以降のブガッティの再生と成功を、『EB110』から『ヴェイロン』、『シロン』へとたどる19枚のスケッチで描き出している。

ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」

◆リアオーバーハングを250mm延長した「ロングテール」デザイン

ブガッティは、シロン・スーパースポーツのために、空力特性を最適化した新しい車両デザインを開発した。フロントのリップスポイラーからリアのディフューザーまで、そのすべてが最高速のために新設計されているという。420km/hを超える速度域では、車両は最小限の抗力で充分なダウンフォースを得る必要があるという。シロン・スーパースポーツでは、最高速領域でのニュートラルなセットアップと、可能な限り流線型のフォルムにすることを目標に掲げた。

シロン・スーパースポーツでは、リアのオーバーハングがおよそ250mm延長された。この「ロングテール」デザインにより、空気の層流がより長く車体の上を通ることを可能にしているという。ディフューザーも新デザインとなり、風の抵抗が減少。これらの変更により、リアのプロポーションは従来よりもワイド&ローになった。

テールパイプの配置も変更された。ディフューザーの効果を高め、より多くのスペースを確保するために、中央の排気システムを横にずらし、パイプを垂直に配置した。エキゾーストシステムも、より深く豊かなサウンドを発生するという。

ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」ブガッティ・シロン・スーパースポーツ の「Golden Era」

◆8.0リットルのW16気筒エンジン+4ターボは最大出力1600ps

ブガッティは8.0リットルW16気筒+4ターボエンジンをチューニングし、その最大出力を100ps引き上げて、1600psとした。ターボチャージャー、オイルポンプ、バルブトレイン付きのピストン、トランスミッション、クラッチに変更を加えた。これにより、エンジンの許容回転数は300rpm引き上げられ、最大7100rpm に。163kgmの最大トルクは、従来の6000rpmではなく、2000~7000rpmの幅広い領域で発生し続ける特性とした。同時に、車両重量は23kg軽量化されている。

より効率的なコンプレッサーホイールを備えた大型ターボチャージャーの効果で、7速デュアルクラッチトランスミッションは、フルスロットル状態で6速から7速に403km/hでシフトアップする。0~200km/h加速は5.8秒、0~300km/h加速は12.1秒。0~400km/hは、通常のシロンよりも7%速く加速する。最高速は440km/hを可能にしている。

また、ブースト圧は最大近くに維持される。ギアを変更すると、ブースト圧は0.3秒間低下するだけで、その後2.8バールのフルブースト圧に戻る。6000rpmを超えても加速は低下せず、最大7100rpmまで強力な加速が維持される、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集