最高速は300km/h超え、BMW M3 に5年ぶりの「CS」日本にも導入予定

直6ツインターボは550hpに強化

およそ20kgの軽量化

後輪駆動の2WDモードではドリフトコントロールも可能

BMW M3 CS 新型
  • BMW M3 CS 新型
  • BMW M3 CS 新型
  • BMW M3 CS 新型
  • BMW M3 CS 新型
  • BMW M3 CS 新型
  • BMW M3 CS 新型
  • BMW M3 CS 新型
  • BMW M3 CS 新型

BMWは1月25日、高性能セダン『M3 CS』の新型を欧州で発表した。限定生産車となる予定で、日本市場への導入も計画されている。

◆直6ツインターボは550hpに強化

BMW M3 CS 新型BMW M3 CS 新型

新型M3 CSは『M3セダン』の4WD仕様の「M xDrive」をベースに、さらなる高性能を追求した限定モデルだ。従来型は2017年11月、ロサンゼルスモーターショー2017で発表され、世界限定1200台が生産された。新型M3 CSは、およそ5年ぶりの復活となる。

新型の直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンツインターボエンジンは、ターボのブースト圧を1.7バールから2.1バールに引き上げるなどのチューニングを受けた。この結果、最大出力はM3セダンの「コンペティション」に対して、40hpプラスの550hp/6250rpmに高められた。最大トルクは66.3kgmに据え置かれたが、2750~5950rpmのより幅広い領域で引き出される設定とした。

トランスミッションは「ドライブロジック」を搭載した8速「Mステップトロニック」を組み合わせる。動力性能は、0~100km/h加速が0.1秒短縮され、3.4秒に。「Mドライバーズパッケージ」が標準装備されており、最高速は、290km/hから302km/h(リミッター作動)に引き上げられている。

◆およそ20kgの軽量化

レーシングカーのノウハウを生かして、軽量化に取り組んだ。ルーフに加えて、CFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)を、ボンネットやフロントスプリッター、フロントエアインテーク、ドアミラーカバー、リアディフューザー、リアスポイラーに使用した。「Mカーボンフルバケットシート」標準装備。センターコンソール、ステアリングホイールのパドルシフト、インテリア トリムもCFRP 製とした。チタン製サイレンサーでマイナス4kgなど、合計でおよそ20kgの軽量化を図り、車両重量は1765kgに抑えられた。

軽量素材を用いたエンジンルームのストラットブレースによって、ボディ剛性をさらに高めることができる。ストラットタワーバーの車体への接続部には、鋳造アルミニウムを使用した。車両のフロント部分には、軽量化されたフレームレスの BMWキドニーグリルが装備された。これにより、レーシングマシンのようなエアロダイナミクス性能を追求する。また、赤いラインと「M3 CS」エンブレムが特長だ。前後のエンブレムは、ブラックを基調に、赤い縁取りが施される。「BMWレーザーライト」ヘッドライトを標準装備した。ドアロックを解除した時のウェルカムモードと、ヘッドライトをオンにした時に、BMWレーザーライトは黄色で点灯し、GTレーシングカーを連想させる仕上げとした。

ボディカラーには、オプションで「フローズンソリッド ホワイトメタリック」が選べる。このボディカラーは、カーボンの素材パターンが見えるルーフとの組み合わせにより、さらなるスポーツ性を表現した。シグナルグリーンソリッド、ブルックリングレーメタリック、サファイアブラックメタリックのボディカラーも選択できる。

◆後輪駆動の2WDモードではドリフトコントロールも可能

M xDriveとアクティブMディファレンシャルは、「ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)」とネットワークで結ばれており、走行状態に合わせて、2つのシステム間の協調を調整する。走行状況の変化に対応するため、トランスファーケースにはホイール・スリップ・コントロール機能が組み込まれる。これにより、フロントアクスルとリアアクスル間の回転数差は、セントラル・コントロール・ユニットにフィードバックすることなく、迅速かつ直接的に補整されるという。

通常の走行状態であれば、システムはすべての駆動力を後輪に送る。後輪が駆動力を路面に伝達しきれなくなった場合、初めてフロントホイールに駆動力が伝達される。さらに、ドライバーはセットアップメニューから、駆動力配分を設定することも可能。初期設定の4WDモードの場合、後輪駆動を重視した駆動力伝達によって、優れたトラクションと細かいコントロールが可能なハンドリング特性が得られるという。4WDスポーツモードでは俊敏性がさらに高まり、後輪に送られる駆動トルクの割合はさらに大きくなる。

このモードではドリフトコントロールも可能。リニアな横方向加速度(横G)の上昇によって、コントロールが容易な状態を維持する。サーキットで最大の運動性能を発揮させるため、4WD スポーツモードはオプション設定のパフォーマンスタイヤのグリップ特性に合わせられている。DSCをオフにすると、2WD(後輪駆動)モードが利用できる。このモードでは駆動トルクを後輪にのみ伝達するため、経験豊富なドライバーであれば、DSCの介入に邪魔されることなく、純粋な後輪駆動の走りが楽しめるという。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集