JRの本州旅客3社は1月31日、2021年度第3四半期累計(2021年4~12月)決算と通期業績予想(いずれも連結)を明らかにした。
JR東日本、JR東海、JR西日本とも、2020年度と比べて運輸収入は伸びているものの、コロナ禍前の2019年度と比べると業績の回復は遠く、第3四半期累計では2期連続の赤字となった。最終的な業績を示す通期予想でも赤字を見込んでいる。
JR東日本は過去2番目に低い営業収益、運輸収入となり837億円の赤字に。通期予想では1600億円の赤字を見込んでいる。
JR東海は147億円の赤字となったが、営業損益が黒字に転じていることから、通期予想では当初のものを据え置き、赤字額は3社のなかで最も少ない300億円を見込んでいる。
JR西日本は社債発行などにより2090億円、公募増資により2522億円の資金を確保しているが540億円の赤字に。通期予想では815億~1165億円の赤字を見込んでいる。
新幹線では2021年度第3四半期累計で502億円の増収となったJR東日本だが、2021年度通期では1000億円超えの赤字が必至な情勢だ。近畿圏の運輸収入では2021年度第3四半期累計で125億円の増収となったJR西日本だが、それでも通期では1000億円前後の赤字が見込まれている。