ベントレー「マリナー」初のPHV、『フライングスパー』新型に設定…モントレー・カーウィーク2021

「ダブルダイヤモンド」と呼ばれるフロントグリル

制作に18か月かかる刺繍が施された内装キルティング

0~100km/h加速4.3秒で最高速285km/h

ベントレー・フライングスパー・マリナー
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ベントレーは8月13日、米国の「モントレー・カーウィーク2021」において、マリナー初のプラグインハイブリッド車(PHV)、ベントレー『フライングスパー・マリナー』を初公開した。

ベントレーのマリナーは、ベントレーのビスポーク部門で長い歴史を持つコーチビルダーだ。ビスポーク部門は、ベントレーの目の肥えた顧客の要望に応える。ベントレー本社のクルー工場のエンジニアやデザイナーと協力しながら、マリナーの顧客の要望に長年応じてきた。

「ダブルダイヤモンド」と呼ばれるフロントグリル

マリナー専用の22インチホイールには、グレーのペイントにポリッシュ仕上げが施された。車輪が回転しても角度が変わらないセルフレベリングホイールキャップが付く。「ダブルダイヤモンド」と呼ばれるフロントグリルとクロームフロントロワーグリル、マリナーブランド入りビスポークウィングベント、サテンシルバー塗装のドアミラーカバーも装備された。ベントレーの「フライングB」マスコットは、電動でイルミネーション付きだ。ジュエルフューエルキャップとオイルキャップも付く。

室内には、イルミネーション付きのアウタートレッドプレートと深みのあるパイルのマリナーオーバーマットが装備された。カスタムメイドされた3色の組み合わせを、8種類から選択できる。運転席にはアクセントカラーのパイピング、手縫いのシートにはマリナー独自の刺繍が施されている。ベントレー・フライングスパー・マリナーベントレー・フライングスパー・マリナー

「アスコット」仕様のインテリアは、インストルメントパネル、ドアトリム、ヘッドライニングをインペリアルブルーのレザーで仕上げた。シートはライトタンのキャメルカラーレザーだ。ホワイトのマイクロパイピング、刺繍、アクセントラインはインテリアに、3つ目の色を追加することができる。

他にも、ホットスパー&ベルーガの「フレア」や、リネン&ブルネルの「シリウス」といったコンビネーションも用意した。どちらもシルバーをアクセントにしている。

「マリナードライビングスペシフィケーション」を標準装備する。「ダイヤモンド・イン・ダイヤモンド」のキルティングシートを採用し、ドアは3Dレザーで仕上げられた。コントラストの効いたシートのパイピングは、センターコンソールから、インストルメントパネルまわり、ドアのウエストレールの下まで乗員を囲むアクセントとコーディネートされている、ベントレーの「B」をかたどったクロームインレイも装備した。ベントレー・フライングスパー・マリナーベントレー・フライングスパー・マリナー

制作に18か月かかる刺繍が施された内装キルティング

ダイヤモンド・イン・ダイヤモンドのインテリアキルティングには、制作に18か月かかる刺繍が含まれている。各ダイヤモンド型には、712のステッチが入っており、そのすべてが菱形の中心に向かっている。

センターコンソールとリアコンソールには、ダイヤモンドミル仕上げが施された。ダッシュボードのセンターにはクロームのブルズアイベントとともに、ブラッシュシルバーのマリナークロックが配置されている。

ドライバー正面のLEDインストルメントパネルは、クラシックなベントレーのテーマを引き継ぎながら、マリナー限定のグラフィックを追加した。「ベントレーローテーションディスプレイ」、スポーツペダル、ヒーター付きデュオトーン3スポークステアリングホイール、パノラマ式サンルーフも装備している。

前席の背もたれ裏側にはマリナー独自の電動式ピクニックテーブルが格納されており、ボタンを1回押すだけで展開する。このウッド製テーブルは、下ろすと自動的に水平になり、レザートリムの表面にはペンやスタイラスを収納できるくぼみがある。ボタンを押し続けると、テーブルが元の位置に収納される。ベントレー・フライングスパー・マリナーベントレー・フライングスパー・マリナー

0~100km/h加速4.3秒で最高速285km/h

新設計のPHVパワートレインは、2.9リットルV型6気筒ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせる。2.9リットルV6ターボエンジンは、最大出力416ps、最大トルク56.1kgmを引き出す。エンジンのVバンク内には、ツインスクロールターボチャージャーと一次触媒コンバーターを搭載した。インジェクターとスパークプラグは、最適な噴射パターンと燃焼経路を実現するために、各燃焼室内の中央に配置される。カムシャフトは最大50度まで可変。リッターあたりおよそ150psの数値は『フライングスパーV8』を凌ぐという。

電気モーターはトランスミッションとエンジンの間に配置され、最大出力136ps、最大トルク40.8kgmを発生する。永久磁石同期モーターが停車状態から瞬時にフルトルクを発生し、静かに加速する。トルクのレスポンスが迅速なため、ターボラグにつきもののもどかしさが最小限に抑えられているという。

PHVシステムの最大出力は544ps、最大トルクは76.5kgmを獲得する。パワフルなPHVパワートレインは0~100km/h加速4.3秒、最高速285km/hの性能を可能にする。

モーターを駆動するリチウムイオンバッテリーは、蓄電容量が14.1kWh。2時間半でフル充電できる。バッテリーに蓄えられたエネルギーはパワーエレクトロニクス技術によって変換され、モーターに供給されるほか、12Vバッテリー系統の補助にも使用される。EVドライブモードの航続は40km以上(WLTP計測)。燃料満タン状態で700km以上を走行できる、としている。

《森脇稔》

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