ポルシェ カイエン PHV、EVモードの航続を最大30%拡大…2021年型を欧州発表

ポルシェ・カイエン・ターボ S E ハイブリッド
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ポルシェは10月28日、『カイエン』(Porsche Cayenne)のプラグインハイブリッド車(PHV)の2021年モデルを欧州で発表した。カイエンと『カイエンクーペ』に設定される。

カイエン E ハイブリッドのEVモードは最大56km

2021年モデルでは、バッテリー(二次電池)の蓄電容量を14.1kWhから17.9kWhに増やすことにより、EVモードの航続を最大30%延ばしたのが特長だ。WLTP のEAER シティサイクルで測定すると、「カイエン E ハイブリッド」グレードのEVモードは、最大48km。NEDC(新欧州サイクル)では、最大56kmとなる。

「カイエン ターボ S E ハイブリッド」グレードでは、EVモードは最大42km (WLTP EAER シティサイクル)。NEDC(新欧州サイクル)では、最大53kmとなる。

カイエンのPHV全車の電動パワートレインは、8速「ティプトロニックS」トランスミッションと電気モーターを一体設計した。モーターは最大出力136ps、最大トルク40.8kgmを引き出し、EVモードの最高速は135km/hに到達する。走行モードを「スポーツ」や「スポーツプラス」に切り替えると、エンジンが始動する。

カイエン E ハイブリッドでは、3.0リットルV型6気筒ガソリンターボエンジンが、最大出力340psを発生する。モーターを合わせたシステム全体で、462psのパワーを獲得する。カイエンターボ S E ハイブリッドでは、4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンが、最大出力550psを発生する。モーターを合わせたシステム全体で、680psのパワーを引き出す。

バッテリーの目標充電レベルを100%から80%に引き下げ

標準の「スポーツクロノパッケージ」の走行モードは、効率とパフォーマンスをさらに向上させるために、改良を受けた。エンジンを稼働させてバッテリーの充電を優先する「E-Chargeモード」は、充電ストラテジーとリンクするようになった。

E-Chargeモードは、従来よりもさらに効率的となった。パフォーマンス指向のスポーツモードとスポーツプラスモードでは、バッテリーは新たなブーストに必要なだけの充電を行う。たとえば、カイエンターボ S E ハイブリッドのスポーツプラスモードでは、平均12kWの充電出力で、さらに効果的に充電されるようになった。

また、バッテリーの目標充電レベルが、100%から80%に引き下げられた。スマートフォンのバッテリーと同じように、バッテリーの充電レベルが80%以上に達すると、バッテリーの充電が遅く非効率的になるためだ。

専用コネクトを利用してインテリジェントに充電

充電に関しては、「ポルシェ・モバイル・チャージャー・コネクト」を利用して、最大出力7.2kWで充電できる。「モード3」の充電ケーブルを使用して、公共の充電ステーションで充電することも可能だ。ポルシェ・モバイル・チャージャー・コネクトには、インテリジェントな充電機能が採用された。タイマーは、ドライバーが出発する予定時間までに、車両の準備ができていることを確認する。

充電プロファイルは、充電プロセスをさらに最適化する。たとえば、夜間の安い電気料金を利用して充電するために、優先充電時間を指定できる。オプションの「Home Energy Manager」と組み合わせると、機能がさらに強化される。このシステムは、自宅の総エネルギー消費量を調べて、負荷をかけることなく生成できる最大充電電力を決定する。自宅に太陽光発電システムがある場合、Home Energy Managerは、車両を充電するためのエネルギー源として活用する。すべての機能は、「ポルシェコネクトアプリ」で制御できる。

《森脇稔》

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