フィアット パンダ、マイルドハイブリッド設定…欧州発売

1.0リットル3気筒エンジン+ベルト一体型スタータージェネレーター

最大で20%のCO2排出量削減が可能

新型コロナウイルスを意識したオプションパッケージ

フィアット・パンダ・イージー・ハイブリッド
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フィアットは7月9日、『パンダ』にマイルドハイブリッドシステム搭載車、『パンダ・イージー・ハイブリッド』(Fiat Panda Easy Hybrid)を設定し、欧州市場で発売した。

フィアットは2020年3月、『パンダ』のマイルドハイブリッド車として、『パンダ・ハイブリッド』を欧州で発売した。同車は、パンダのSUV仕様の『パンダクロス』ベース。パンダクロスでは、バンパー、フォグランプ、フェンダーエクステンション、ルーフバーなどが専用デザインとなる。前後バンパーにはサテンチタニウム塗装のアンダーガードを、ボディサイドにはシルバー塗装のサイドガードを装着した。タイヤサイズは185/65R15で、最低地上高は160mmを確保している。

これに対して、パンダ・イージー・ハイブリッドは、パンダの標準ボディがベースだ。標準ボディのパンダは、日本市場にも『パンダ・イージー』として導入されている。

1.0リットル3気筒エンジン+ベルト一体型スタータージェネレーター

フィアットが新開発したマイルドハイブリッドは、最新の1.0リットル直列3気筒ガソリン「FireFly」エンジン(最大出力70hp/6000rpm、最大トルク9.4kgm/3500 rpm)に、12ボルトの「BSG」(ベルト一体型スタータージェネレーター)、電気モーター、リチウムイオンバッテリーを組み合わせたものだ。

BSGシステムはエンジンに直接取り付けられており、補助装置もベルトによって駆動する。BSGは、ブレーキおよび減速中のエネルギーを回収し、蓄電容量11Ahのリチウムイオンバッテリーに蓄える。この電力はピーク時に3.6kWの出力を発揮し、加速時などにエンジンをアシストする。

トランスミッションは6速MT、駆動方式はFFとした。この6速MTは、郊外での燃費を向上させる専用ギア比が採用される。

最大で20%のCO2排出量削減が可能

このエンジンには、ストップ&スタートモードが付く。30km/h以下の低速域では、エンジンを停止できる。ハイブリッドシステムに関する情報を表示するモニターには、ドライバーにそのことを知らせる。ストップ&スタートモードは、エンジンをスムーズに再始動する。

高速道路などでの低負荷走行時に、エンジンを停止するコーストモードも採用した。リチウムイオンバッテリーがすべてのサービスに電力を供給し、ドライバーが車両を完全に制御できるようにしている。

フィアットによると、1.2 リットルガソリンエンジン(最大出力69hp)搭載車と比較して、マイルドハイブリッド仕様は燃費とパフォーマンスを向上させるだけでなく、CO2排出量を最大20%削減することが可能という。

細菌や花粉対策を意識したオプションパッケージ

パンダ・イージー・ハイブリッドには、細菌から乗員を保護する「D-Fenceパッケージ」をオプション設定する。D-Fenceパッケージには、3つの特長がある。ひとつは、車外の不純物の車内への侵入を防ぐ高性能キャビンフィルターだ。フィアットによると、粒子状物質やアレルゲン物質の車内への侵入を100%ブロックし、カビやバクテリアの生成を98%削減するという。このフィルターは、空気取り入れ口と室内の間にレイアウトされ、外気が室内に導入される前に、空調システムと換気システムで使用される外気をろ過する。

2つ目の特長は、車内に設置される空気清浄機だ。取り外して、自宅で使用することもできる。この空気清浄機はHEPAフィルターを備えており、花粉や細菌などの微粒子をろ過することにより、車内の空気を浄化する。

3つ目の特長が、小型のUVランプだ。UVランプは、室内に存在する細菌の最大99%を除去し、ステアリングホイールやシフトレバー、シートなど、乗員の手に触れるすべての部分を消毒するのに役立つという。

《森脇稔》

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