東京モーターショー2019開幕直前、異例の”紙上公開”、日産は内田次期社長"お披露目"[新聞ウォッチ]

日産自動車内田社長
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気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

東京モーターショー2019(主催・日本自動車工業会)が、東京ビッグサイトやお台場周辺で明日10月24日に開幕する(一般公開は25日)が、きょう23日は、国内外の報道陣向けに自動車メーカーなどの出展企業によるプレスカンファレンスが行われる。中でも、トヨタ自動車の展示ブースでは午後1時半から生中継で、豊田章男社長のメッセージをYouTubeでネット配信もするという熱の入れようだ。

例年、ショーの特徴や見どころなどを取り上げるのはブレスデーの終了後だったが、今回はすでに”紙上公開”しているメディアも少なくない。例えば、朝日は一週間前の10月18日朝刊に「新型電動車各社競う」とのタイトルで経済面のトップ記事。「近く市販される新型車や、電動車のコンセプトカーの展示が目玉だ。若者のクルマ離れなどで来場者数が減るなか、『客層』を広げる仕掛けにも例年以上に力を入れる」と報じた。

また、国内投入が予定される車種で注目されそうなのは「ホンダが初公開する主力の小型車『フィット』の4代目だ」としながらも、電動パーキングブレーキ部品の不具合で当初の計画より生産開始が遅れており「発売時期が正式に公表されるのかも焦点になる」とも。

産経も22日の経済面で「自動車各社EV多彩化」として、「対話できる人工知能(AI)を搭載するトヨタ自動車の自動運転電気自動車(EV)の試作車など、電動車が”主役”の一つになりそうだ」と紹介。さらに、「電動車はノーベル化学賞を受賞した吉野彰・旭化成名誉フェローらが開発したリチウムイオン電池を搭載するほか、自然災害による停電時の『電源』としても注目」。「各社はこれまで以上に、電動車の取り組みをアピールする方針だ」と取り上げた。

このほか、東京は、少し違う視点で22日朝刊では「変わる東京モーターショー」との見出しで「100年に一度の大変革期とされる業界の現状を反映し、他業種も幅広く出展するのが特徴だ。来場者の減少に歯止めをかけようと、これまでは重視していなかった子ども向けの展示やイベントも数多く用意する」と取り上げた。

さらに「前回は中学生以下だった入場無料の対象を高校生以下に拡大し、家族連れを呼び込みたい考えだ」とも伝えている。

こうした中、メーカー側も報道陣へのアピールも欠かさない。日産自動車は、プレスデーの前夜22日に、電気自動車による国際レース「フォーミュラE」に参戦する新しいカラーリングを採用したマシンを事前公開。会場となった横浜の日産本社には海外メディアを中心に約300人が集まり、次期社長に就任する内田誠氏も“お披露目"。流ちょうな英語で「日産をより強く、より良い会社にする」などとあいさつした。

例年にない異例の各紙の”事前報道”などで、「(有料)来場者100万人」という大きな目標にどれだけの集客効果を上げられるのかも注目したい。

2019年10月23日付

●陛下即位を宣言,「国民の幸せと世界の平和を願う」即位礼正殿の儀、内外1999人祝福(読売・1面)

●パレード延期「お気持ち」も配慮(朝日・3面)

●日産次期社長「強い会社に」(朝日・4面)

●米中貿易「まだ課題」米通商代表、来月文書署名に意欲(毎日・4面)

●日産レース用EV着物の装い(産経・5面)

●欧州車、「格安」でEV開拓、VWとルノー、5年以内に発売(日経・13面)

《福田俊之》

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