ダイハツ工業は7月17日より開催された「人とくるまのテクノロジー展2019名古屋」に出展。同月9日より発売したばかりの新型『タント』で採用した新プラットフォーム「DNGA(Daihatsu New GlobalArchitecture)」にまつわる新技術を披露した。 ◆新プラットフォーム DNGA の採用と共に電子系も刷新 会場に展示されていたのは新型「タントカスタムRS」。タントの中でも最上位に位置するグレードだ。ダイハツの新世代プラットフォームDNGAを採用した第一弾で、サスペンションや骨格の部品配置を新設計したのが最大の特徴だ。 注目はDNGAが軽自動車専用ではなく、A/Bセグメントのコンパクトカーとも共通して活用することを目標にしていること。これにより軽自動車からコンパクトカーまでの部品共通率が75%以上となり、新型車の開発スピードは約1.5倍にまで高められる。ダイハツではこのプラットフォームをベースに2025年までに15ボディタイプ/21車種に展開していく計画だ。 「DNGAの採用によって電子系プラットフォームの刷新にもつながり、これが次世代スマートアシスト搭載を可能にした」と話すのは、新型タント開発にあたってチーフエンジニアを務めた田代正俊氏。次世代スマートアシストでは数々の“軽自動車初”となる先進安全装備が採用されている。これを実現したのも、プラットフォーム自体がコンパクトカーでも通用するレベルに引き上げられているかに他ならない。 ◆“軽自動車初”の先進安全装備を数多く搭載 その一つが軽自動車初となる「ADB(アダプティブドライビングビーム)」である。これはハイビーム走行中に対向車や先行車を検知すると、その部分だけを自動で遮光する。必要な部分の視界を確保しながら周囲の車両に対しては眩惑を防ぐことができる理想的なヘッドライトとしたのだ。 もう一つの軽自動車初となっているのが駐車支援システム「スマートパノラマパーキングアシスト」だ。これまでもパノラマモニターとして搭載はしていたが、白線を認識して音声と画面ガイドでステアリング操作をアシストできるように進化。ドライバーはハンドル操作から解放され、シフトレバー切替とアクセル/ブレーキの操作だけすればいいのだ。 また、ダイハツとしては5代目『ムーヴ』にオプション搭載して以来の採用となった「全車速追従ACC」を搭載。他にもステレオカメラで車線を監視して車線中央部を走行するようステアリング操作をアシストする「LKC(レーンキープアシスト)」や、逆走防止にも役立つ「標識認識機能」、夜間右左折時にヘッドランプに加えて左右方向を照らす補助灯を点灯させる「サイドビューランプ」など、これまでのタントにはなかった先進安全装備が数多く搭載されているのも、新プラットフォームDNGAがもたらした恩恵なのだ。 ◆年内登場が噂される新型 ムーヴ への展開にも期待 そして、この基本的な装備は他の車種に展開されていく。田代氏によれば「今後ダイハツは多くの車種をデビューしていくが、100%とはいかないまでも基本的にこの装備は踏襲されると考えていい。特に先進安全装備系は搭載が欠かせないだけにその可能性が高い。ヘッドランプのスイッチを一旦はOFFにしても状況に応じてオートに戻る機能も共通化していく」と話す。 年末に発表されるとの噂が出ている7代目ムーヴも当然このプラットフォームで開発されるのは確実。あとはファミリーユース的なタントとは違い、走る楽しみをどこまでムーヴに展開してくれるかが気になるところ。直接のライバルであるホンダ『N-WGN』が登場した中、その進化ぶりが大いに気になるところではある。
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