【東京モーターショー2017】電動化・コネクテッド・自動運転に必要な技術が揃う、三菱電機ブース

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三菱電機は『EMIRAI4(イーミライ4)』という次世代技術をふんだんに盛り込んだコンセプトカーを発表した。東京モーターショー2017の同社のブースには、EMIRAI4とともに、その先進機能を実現するための要素技術が多数展示されている。

ブースは、メインステージとなるEMIRAI4のコーナーの他に、電動化ゾーン、自動運転ゾーン、コネクテッドゾーンの3つに分けられている。展示されている技術は、どれも次世代カーに必要なものだったり、すでになじみにのあるものだったりとさまざまだが、その中から注目すべきものをいくつか取り上げたい。

電動化ゾーン

ここにはEV・PHEVに関係のあるモーターやインバーターなどが展示されている。注目したいのはモーターだ。もともと三菱電機は電気モーターや発電機の技術に定評がある。EVに限らず電車やエレベーターまで、モーターやインバーターなど周辺コンポーネントも古くから手掛けているが、PHEV向けの48V対応のモーター・ジェネレーターは、エンジンのクランクシャフトに直結するタイプとベルト駆動タイプの2種類を用意している。もちろん100%EV用のモーターも用意しており、OEMメーカーが希望すれば、EVからマイルドハイブリッドまで対応。あらゆる電化ニーズに向けたラインナップだ。

自動運転ゾーン

コンポーネント技術としては、今回の目玉コーナーといっていいだろう。一押しはモービルアイ社の画像認識SoC(半導体チップ製品)を利用した、国内初となるカメラモジュールだ。自動運転の技術的な話になると、NVIDIAとモービルアイの名前が枕詞のようにでてくるが、それぞれ半導体メーカー、画像認識エンジンのメーカーで、実際に自動運転システムを作っているわけではない。

モービルアイの画像認識技術を利用したい場合、それを組み込んだカメラモジュールを別の会社から調達するか、自社で開発する(またはモービルアイがOEMとなって供給するモジュールを調達する)必要がある。展示されているカメラモジュールは、自動ブレーキやレーンキープ、アダプティブクルーズコントロールなどに応用可能な製品だが、当然国内で量産され市販される。

三菱電機は、グーグルのストリートビューを撮影しているような3Dマップの測位システムも手掛けている。GPSと3Dレーザースキャナー、カメラなどを搭載し、走行しながら詳細な地図情報を収集するものだ。高精細な3Dマップデータは、レベル3以上の自動運転には欠かせないとされているが、自動運転への応用の場合、マップデータのやりとりが問題となる。精度が高いデータはサイズも大きくなるので、OTA(Over the Air)でのやりとりには高い通信速度が要求される。

無線ネットワークそのものの5G対応も進んでいるが、三菱電機では、このモービルマッピングシステムに差分情報を抽出して転送するデータサイズを最適化する技術も持っている。さらに、現在はかなり大掛かりなシステムになるスキャナーやセンサーをコンパクトにして、磁石などで任意の車両に後付けできるようにする計画もある。

コネクテッドゾーン

準天頂衛星の一般サービス開始を控えて、対応カーナビの展示はもちろん、さらにAIエージェントを搭載した次世代カーナビなどが展示されている。デモ展示されているAIは、音声でクルマの制御(スイッチのON/OFFなど)をするだけでなく、ニュースの要約(AIが全文を要約する)読み上げもできる。

準天頂衛星を利用して、既存GPSの精度をセンチメートル級までにするC-LASというシステムも面白い。

コネクテッドカーでは、アプリケーションプログラムや地図データのOTAによる更新が、必然的に発生するが、インターネットからのアクセスはウイルス対策やセキュリティ対策が必要になる。三菱電機では、カーナビや車載システムと通信ネットワークの間にゲートウェイを設置するソリューションを提案している。ゲートウェイは外部からの不正な通信やアプリを遮断するファイアウォールの役目と、内部の不正な命令(ウイルスまたは誤動作など)を監視する役目を持つ。ゲートウェイは、単体のモジュールとして実装すること、通信モジュールに組み込むこと、カーナビなどIVIに組み込むことができる。OEMがセキュリティ機能をどういうポリシーで実装するかによるので、どのようなニーズにも対応できる設計になっている。

以上、主だった展示のみをピックアップしたが、他にも超音波センサー、周辺監視カメラ、ヘッドアップディスプレイ、タッチパネルとノブを組み合わせたセンターコンソールのインターフェイスなど、他にも多数の技術展示が行われている。

《中尾真二》

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