【ルマン24時間】豊田章男社長コメント「まずトヨタのドライバーたちに本当に申し訳ない気持ち」

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ルマン現地入りしてチームとともに戦った豊田社長(左)。
  • ルマン現地入りしてチームとともに戦った豊田社長(左)。
  • 村田久武・開発リーダー(右端)らとルマンのピットで話す豊田社長(中央)。
  • 決勝スタート、その最前列はトヨタの2台。
  • トヨタ勢では#8 TS050が唯一の完走(総合9位)。
  • トヨタ勢では#8 TS050が唯一の完走(総合9位)。
  • #8 トヨタTS050を駆った中嶋一貴。
  • #7 トヨタTS050でポールポジションを獲得した小林可夢偉(左)。
  • 優勝した#2 ポルシェ919。
必勝を期したルマン24時間レースに敗れたトヨタGAZOOレーシング陣営。今年は現地入りしてチームとともに戦った豊田章男トヨタ社長から、レース後のコメントが発表されている。

豊田章男社長のコメント

「本来であれば、応援いただいたファンの皆さまへの感謝の言葉がまず最初に発せられるべきですが、今回のルマンだけは、どうしても…この言葉を私からドライバーたちに一番(最初)にかけてあげなければいけないと思っています」

「ドライバーたちは、初めてルマンに来る私に、『一緒に表彰台の真ん中に上がってほしい』『そのために絶対に負けたくない』『だから共に戦ってくれ』と言ってくれました。だからこそ、私からは『思いっきり走れ。メカのつくったクルマを信じて、ルマンを楽しんで』という言葉を返していました」

「それなのに、思いっきり走らせてあげることが出来なかったことが本当に悔しい…。私たちのクルマを信じて走ってくれていたのに…。本当に申し訳ない…。その気持ちでいっぱいです」

「おそらく、この気持ちはこの戦いに向けクルマをつくってきたトヨタのエンジニア、メカニック、そしてパーツサプライヤーの方々、皆、同じ想いなのだと思っています。なので、そのみんなの気持ちも背負い、代表して、ドライバーたちへもう一度、あらためて言います。『思いっきり走らせてあげられなくてゴメン…』」

「そして、その9人のドライバーたちも含めて、トヨタチームに関わった全ての人の想いを二つ、私から述べさせてください。ひとつは、ファンの皆さまへ。トヨタの勝利を信じて応援してくださったファンの皆さま、期待に応えられず本当に申し訳ありませんでした。そして24時間、最後まで我々を信じ、熱く応援いただけたことに心から感謝申し上げます。本当に、ありがとうございました。再び、皆さまと共に笑顔になれる日を目指してまいります」

「もうひとつは、ポルシェチームへ。昨年の戦いの後、ポルシェの皆さまから我々をライバルと認めて頂けるような嬉しい言葉を数々いただきました。“ライバル”と言っていただけたことに応えるためには、今年また、ファンの皆さまを魅了するような素晴らしい戦いをさせていただくことだと考えておりました。だからこそ、チームは新しい技術・技能を生み出すことにも果敢にチャレンジしてくることができました。ポルシェチームの皆さま、おめでとうございます。そして、ありがとうございました」

「しかし、昨年のようにファンの皆さまを魅了させるような戦いを実現することが出来ませんでした。今回、ポルシェも、我々トヨタも…ルマンの道に挑んだハイブリッドカーは24時間を無事に走り切れませんでした。優勝した2号車でさえも、完走した我々の8号車もトラブルにより時間のかかる修理を余儀なくされて、ようやく辿りついたゴールでした」

「世界耐久選手権(WEC)を通じて高めてきたハイブリッド技術は、(通常のWECの)6時間レースではその能力を発揮しきれても、ルマン24時間の道のりでは、まだまだ歯がたたないということかもしれません。電気の力はクルマがもっとエモーショナルな存在になるために絶対に必要な技術です。ルマンは、その技術に挑戦し続け、極限の環境で試すことの出来る貴重な実験場です。これからも、この場を大切にしていきたいと思います」

「もっともっと技術に磨きをかけ、熟成させ、お客様に本当に笑顔になっていただける技術を…そしてもっといいクルマづくりを続けるために、これからも我々トヨタは努力を重ねてまいります。皆さま、ご期待いただければと思います。よろしくお願いいたします」

WEC開幕2連勝の勢いも得て、昨年の残り3分で失った総合初優勝を今度こそ得るために、3台体制で臨んだ今年のルマン。トヨタは予選で驚異的なスピードを発揮してフロントローを独占、レースでも支配的な状況を維持して戦いを進めていたが、夜にトラブルやアクシデントで実質的な勝機を完全消失した。完走したのは中嶋一貴組の8号車のみで、総合9位という結果だった。

なお、トヨタの内山田竹志・取締役会長からは「諦めない気持ちで、足りなかったものを再び探し集め、また来年この場に戻ってまいります。もう一度、我々にご声援を送っていただければと思います」とのコメントが発表されている。捲土重来を期す構えだ。
《遠藤俊幸》

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