【東京モーターショー15】トヨタ MIRAI にはスーパーチャージャーが搭載されていた!? 豊田自動織機

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豊田自動織機が生産するトヨタMIRAI用の電動エアコンプレッサー。
  • 豊田自動織機が生産するトヨタMIRAI用の電動エアコンプレッサー。
  • 6枚の羽根にひねりを加えることで、前方から後方へを空気を送り込みながら圧縮していく。
  • トヨタの燃料電池車 MIRAI(参考画像)

豊田自動織機のブースには、『ランドクルーザー プラド』用のディーゼルエンジンをはじめ、新型『プリウス』用に小型高効率化されたエアコン用電動コンプレッサーやDC-DCコンバーター、4WDのリア用インバーターなどが出品されている。

これらも同社の高い技術と品質を感じさせてくれるが、今回はある部品に目が留まった。それは「電動エアコンプレッサー」。前述したプリウスのエアコン用ではない。トヨタ『MIRAI』に搭載されているコンプレッサーだ。燃料電池車もEVの一種であるから、エアコンのコンプレッサーも当然電動だが、ここで展示されているのは空気を圧縮する機械。それもエンジンに装着される過給器、いわゆるスーパーチャージャーとそっくりのルーツ型なのだ。

「これはトヨタMIRAIの燃料電池スタックに空気を供給するためのコンプレッサーです」と同社の説明員は語る。燃料電池は空気中の酸素と、搭載している水素を反応させて電気を作るものだが、MIRAIはフロントマスクの大きなグリルから空気を取り入れており、走行風によって生じるラム圧を利用して燃料電池スタックに送っていると思っていた。「いえ、MIRAIは積極的に自分で空気を取り入れているのです」。

積極的に空気を送り込むためにコンプレッサーを利用しているのは、まさにスーパーチャージャーと同じ。しかも6葉型のルーツ式コンプレッサーは、ひねりを加えた形状により内部圧縮するため、一般的な2葉式や3葉式ルーツのルーツブロアーよりもはるかに効率が高いそうだ。

同社はこれまで半導体製造装置などの真空ポンプとしてルーツ型コンプレッサーを生産した経験があるが、ここまで効率を追求したものは初めてだとか。ちなみにかつてトヨタ『エスティマ』や『MR2』、『クラウン』などに搭載されていたスーパーチャージャーはトヨタ内製のもので、同社は関わっていないそうだ。

《高根英幸》

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