ヤマハ発動機の木村隆昭副社長は3月5日、ジャパンインターナショナルボートショー2015会場で会見し、「2015年はパッケージング戦略を主な取り組みとして進める」との方針を明らかにした。
木村副社長はまず「2014年のマリン事業全体の売上は前年比14%増の2764億円、営業利益は同44%増の458億円となり、高収益ビジネスモデルとして位置付けられるまでの伸長を達成した」と評価。
その上で15年の取り組みとして「ヤマハには総合マリンメーカーとしての事業力、信頼、そしてネットワークからなる高いブランド力がある。そのブランド力を基盤としてパッケージ戦略を推進する」と述べた。
具体的には「ジェット推進機および船外機からなる推進機ビジネス、『ヘルムマスター』などの操船制御技術と、艇体ビジネスとを従来以上に融合し、ファミリーファンカテゴリーで最大市場である米国を中心に展開していく。これによりモデルラインアップが拡充し、パーソナルユースからファミリーユースまで幅広くお客様の層を広げていくことが可能になる」とし、この取り組みにより「売上高3000億円、営業利益率20%水準を目指す」としている。
その一環として「従来のラインアップにはなかった新たな馬力レンジの4ストローク船外機『F130A』をこのボートショーで発表する」ことも明らかにした。F130Aは同社の船外機ラインアップのうちの115馬力と150馬力モデルの間を埋める130馬力モデルの新商品として投入するもので、『F115B』をベースに開発した。価格は142万4000~144万6000円で、4月1日から販売を開始する。