【STI フォレスター tS 試乗】応答性と制動能力アップ、他のSUVと一線画す安心感…片岡英明

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STI フォレスター tS
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スバルのスポーツセクションを担っているSTI自慢のコンプリートカーが「tS」シリーズだ。『フォレスター tS』は、SUVのなかで世界一楽しい走りを目指して開発された。4月5日までの限定発売となる最新のフォレスター tSは第2世代で、ターボ搭載の2.0XTアイサイトをファインチューニングしている。ベンチマークにしたのは、VW『ティグアン』とランドローバー『レンジローバー イヴォーク』だ。

注目したいのは、STIのコンプリートカーでは初めて運転支援システムのアイサイトを装備し、ブレーキもブレンボ製をおごっていることである。また、15mmローダウンの専用サスペンションを筆頭に、フレキシブルタワーバーやフレキシブルサポート、フレキシブルロースティフナーなどを組み込んだ。タイヤも245/45R19にサイズアップした。

カタログモデルとの違いは、走り出してすぐに分かる。背の高いSUVの多くはアンダーステアに手を焼くが、フォレスター tSは驚くほど素直なハンドリングだ。ワインディングロードをホットに攻めてもロールは上手に抑え込まれ、狙ったラインに無理なく乗せることができた。回り込んだコーナーでも、SUVにありがちな操舵遅れや応答遅れに悩まされることがない。サスペンションの動きがいいし、剛性バランスもよくなっているからコントロール性は大きく向上している。

クルマが気持ちよく向きを変え、連続するコーナーをリズミカルに駆け抜けられるから操る楽しさは格別だ。無駄な動きが大幅に減り、接地フィールも素晴らしい。制動能力が向上したことも特筆できるところである。急激なブレーキングでも挙動は安定しており、コントロールできる領域も広い。他のSUVとは安心感が大きく違っていた。乗り心地はちょっと硬めだ。引き締まっているが、タイヤサイズを考えると納得できる乗り心地と言えるだろう。ダイレクトな突き上げはない。

2.0リットルの水平対向4気筒直噴ターボ(DIT)は、相変わらずパワフルだ。SIドライブのS#モードは8段ステップ変速をさらにクロスレシオ化し、制御も瞬発力を高める方向に振っている。だから豪快な加速を見せ、パドルシフトも使い勝手がよかった。もう少しターボタグが減ればさらに印象はよくなるだろう。フォレスター tSは走りがいいだけでなく、安全装備と快適装備も充実している。ファミリーカーとしても使いこなせる懐の深いクルマだから魅力は大きい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★


片岡英明│モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。
《片岡英明》

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