富士急行は12月15日、JR東海から371系特急形電車7両(7両編成1本)を2015年3月下旬に購入すると発表した。7両編成を3両編成に改造し、旧型「フジサン特急」2000系の後継車両とする。2015年度中の営業運転開始を目指す。
371系は1991年、JR東海の特急形電車として登場。7両編成が1本のみ製造され、小田急線とJR御殿場線の直通特急『あさぎり』で運用された。2012年3月には『あさぎり』での定期運用を終了し、その後はJR東海の臨時列車で使われていたが、今年11月末に臨時列車での運用も終了した。
旧型「フジサン特急」の2000系は2002年から、大月(山梨県大月市)~河口湖(富士河口湖町)間の富士急行線で営業運転を開始した電車。JR東日本の165系改造車「パノラマエクスプレスアルプス」を購入したもので、3両編成2本が『フジサン特急』として運用されてきた。このうち1本が今冬に引退し、7月から営業運転を開始した新型「フジサン特急」8000系に置き換えられている。
8000系も371系と同様、『あさぎり』で運用されていた小田急車の特急ロマンスカー20000形「RSE」を3両編成に改造した車両。今回の371系の購入により、『あさぎり』のJR車と小田急車が富士急行線で再び「競演」することになる。