米国コロラド州で23日より開始した「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム2014」。25日より3日間にわたり続いた公式練習で、電気自動車改造クラスに参戦する三菱は全日とも1-2位をキープする好調な走りを見せた。
3日目の27日は、中腹部のミドルセクションで練習走行がおこなわれた。三菱『MiEVエボリューションIII』を駆るグレッグ・トレーシー選手がここでも2分25秒65でクラストップタイムを記録。同チーム増岡浩選手が2分31秒03で続きクラス2位、三菱は1-2位を独占、29日におこなわれる決勝に向け万全の仕上がりを見せた。
昨年のクラス覇者、APEV田嶋伸博選手は2分31秒67でこの日もクラス3位だった。
トレーシー選手は、「ミドルセクションはツイスティでタイトなコーナーが多く、本来はあまり好きではありませんが、『MiEVエボリューション III』はS-AWCが運転を賢くサポートしてくれるので、気持良く走ることができました。また、ストップ&ゴーが多く、ブレーキに厳しいコースでもありますが、これもS-AWCの効果で全く不安を感じることなく攻めることが可能でした。『MiEVエボリューションIII』はすべてのセクションで速く、そして安定していました。フルコースを走る決勝は全力で走り、皆さんに最高の結果をご報告できるよう頑張ります。」と初優勝に向け意気込みは十分。
増岡選手は、「ミドルセクションはタイトなコーナーが続くので、S-AWCは非常に有効です。他のマシンが曲がれずに苦労するようなきついヘアピンコーナーでも、スムーズに駆け抜けていくことができました。狙ったラインを高いスピードを保ったまま正確にトレースすることができ、自信を持って安心して走ることができるのです。決勝では、トレーシーとともに電気自動車クラスの優勝、さらには総合優勝も視野に入れ、全神経を集中して攻めていきます。充実したレースウィークを過ごすことができ、体調、精神状態ともに最高の状態です。」とMiEVエボリューションIIIの走りに、自信を見せた。
三菱はこのパイクスピークで、EVの信頼性、実力をアピールすると同時に、ここで培われた先進のEV技術を市販車にフィードバックすることをめざしている。今年で3年目のエントリー、初優勝にかける意気込みは十分だ。